
(引用)
7年ぶりにあのネコたちが帰ってきました。
今週、福岡での公演が始まった劇団四季のミュージカル「キャッツ」。
今回の公演に、特別な思いを持って臨む1人の俳優の姿を追いました。
劇団四季を代表するミュージカル「キャッツ」。
都会のゴミ捨て場で個性豊かなネコたちが、年に1度開かれる舞踏会で「選ばれしネコ」の座を目指し歌とダンスで競う物語です。
実は劇団四季がキャナルシティ劇場を専有的に使用するのは、このキャッツの公演が最後。
そうした中、今回の公演に特別な思いを持っている1人の俳優がいます。
北九州市出身の野田彩恵子さん。
劇団四季に入って11年目です。
◆野田さん
「見ごたえもあるしやりがいもすごくある作品なので、地元でできるのはすごく嬉しいです」
キャッツでは、セクシーでミステリアスなネコ「タントミール」を演じています。
歌声と優雅なダンスで観客をキャッツの世界へ引き込みます。
1番の見せ場は冒頭のソロシーン。
野田さんが俳優の道を志したのは、小学生のころ。
この劇場で見た劇団四季のミュージカルがきっかけでした。

FBSニュース映像から「タントミール」(中央)
◆野田さん
「やっぱりキャッツは私の中でもすごく特別な作品。憧れだった舞台に立ててるんだという嬉しさと、自分みたいに感動してくれたら嬉しいなっていうのはすごい思います」
キャッツの日本初公演は、1983年。
福岡でも過去に3回上演され、入場者は67万人を超えています。
キャッツが大勢の人を魅了する理由。
それは俳優の演技に加え、ネコが見ている日常をリアルに再現した世界観にも理由があります。
◆記者
「物語の舞台となるこちらのゴミ捨て場、ネコの目線を意識しているのでひとつひとつのゴミが大きいですね。さらに、通りもんの箱やチロリアンの袋など、福岡のご当地ゴミが散りばめられています」
細かく作り込まれた舞台にさりげなくおかれた、ご当地ゴミのオブジェ。
公演前に、地域にちなんだゴミを美術スタッフが1つ1つ手作りします。
今回も20種類ほどが準備されています。
◆野田さん
「チロリアンとか舞台上の脇に福岡タワーの入場券とかがあったりして、お~って嬉しくなりますね。なのでゴミ1つでもパッと目に入ると、あ~福岡でやってるんだってやっぱ思います」
キャナルシティ劇場の専用利用としては、最後の公演となる「キャッツ」の舞台。
北九州出身の野田さんにとって俳優人生のきっかけになった場所だけに、今回の公演への思い入れもひとしおです。
◆野田さん
「ずっと見に来ていた劇場なのでさびしい思いがあるんですけど、最後の日まで舞台を務めるっていうのは大事かなと思っています」