あのころの津崎平匡と現在の星野源のはざまで
『逃げるは恥だが役に立つ』ムズキュン特別編でわかること
(引用:前略)
当時から売れっ子俳優だった星野源だが、今作でその地位を確固たるものにしたと記憶している。放送開始前は、顔と名前とどんなことをしている人かはぼんやり知っていても、明確なイメージを持っていない視聴者も多かったように思う。たぶん本人にとっても転機となった作品だろう。
まだそれほど固まっていないイメージと、「そのへんにいそうな青年」という雰囲気があいまって、劣等感に苛まれる高齢未経験男子・津崎平匡という役柄がビタっとハマった。なんならそういう人にさえ見えた。
もし、歌って踊れてお喋りまで上手だと世間にバレてしまった星野源が、今から新たにこういう役をやったとしても、これほどしっくりこないかもしれない。リモート恋ダンスで見せた、パーマ頭にザックリとした茶色いシャツを着こなすイケメン感の強い姿が本来の星野源であり、女性との幸せを諦めるジトジトした津崎とはまるで別人なのだ。まぁ、器用な人なのでなんだかんだ上手くやっちゃうとは思うけど。
(以下略)