2020年9月17日(木)
宝塚歌劇団の風土を作って来た【清く・正しく・美しく】の 裏付けであったと言われている伝統の『作法』が、いわゆる 『パワハラ』に該当する可能性があると言うことで廃止になる と言う。
2学年制の宝塚音楽学校では、上級生は僅か1年先輩である だけにも拘わらず、絶対服従が強いられてきた。 伝統的習慣である、毎朝の清掃場所の個人割付責任制など 数ある風習を宝塚歌劇団の上層部の判断で廃止することに なったとのこと。
宝塚には退団後、問題を指摘する声もあったようです。 その1例が、上級生が乗車している『かもしれない』 阪急電車に一礼するというもので、これが象徴的なことから ニュースの『大見出し』に使われている。
なお、阪急電車は宝塚歌劇団の発足当初から親会社である。
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この問題を最初にスクープしたのは朝日新聞だったようです。
宝塚音楽学校OG、本科生の指導「ハラスメントだった」 朝日新聞:杢田光、尾崎希海-2020年9月12日 5時00分
阪急電車への一礼、やめます 宝塚音楽学校が不文律廃止 朝日新聞デジタル:五十嵐聖士郎 - 2020年9月11日 21時06分
毎日新聞もNHKもすぐに後追い記事を掲載しています。
阪急電車に一礼、先輩の前では口角下げる… 宝塚音楽学校が「伝統的作法」廃止 毎日新聞 - 2020年9月12日 21時37分
 (画像は毎日新聞WEB版より)
不文律見直し 宝塚音楽学校に聞いてみた NHKニュース-2020年9月15日 16時17分

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元タカラジェンヌたちの間では実体験であり、ある意味常識的な 伝統的『風習』だったので、詳しく知っているはずなのに、これまで 明るみに出なかったのは、笑い話や美談に変換して苦しかったことを 『良い想い出』だったように上書きしていったからだろうか?
スポーツ界での非科学的『しごき指導』が徐々に否定され 科学的訓練やアプローチでより良い結果を出してくる中で、 いわゆる『練習・鍛錬』の中で当たり前のように行われてきた セクハラ・パワハラ・モラハラを有力選手が告発し始めた!
それでも「宝塚音楽学校」内での1期上の本科生の上級生による 1年生(予科生)の生徒へのパワハラ・モラハラは表沙汰には なってこなかった。 それほどの閉鎖的社会(ムラ社会)だったようだ。
きのう、津田大介さんのSNS番組に出演した元タカラジェンヌの 東小雪さんが生々しい実態を初めて明らかにされた。
東小雪さんはテレビのドキュメンタリーでみた刑務所の規律や管理 状況を見て、「宝塚音楽学校よりも余程自由がある」と感じたと言うから 宝塚音楽学校内の状態は刑務所以下の非道な状況だったらしい。
この津田大介さんの番組【ポリタスTV】2020年9月16日公開分は 当面の間(すなわち期間限定で)無料で見ることができるとのこと。
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2020年9月16日 津田大介 【ポリタスTV】今夜は ☆ 宝塚音楽学校が不文律撤廃へ ☆ 「伝統」か「ハラスメント」か ☆ なぜ行きすぎた上級生から下級生への「指導」が見逃されてきたのか 同校OG、元タカラジェンヌの東小雪(@koyuki_higashi)さんに伺います。
https://youtu.be/u0GKcn6DVRIniconico
宝塚音楽学校が不文律撤廃へ|「伝統」か「ハラスメント」か。 なぜ行きすぎた上級生から下級生への「指導」が見逃されてきたのか 同校OGの東小雪さんに伺います。
【関連記事】
宝塚音楽学校、阪急電車へ一礼など伝統的作法を廃止 日刊スポーツ-2020年9月13日7時54分
(引用) 未来のタカラジェンヌを養成する宝塚音楽学校(兵庫県宝塚市)で、指導の名目で先輩が後輩に課していた、阪急電車への一礼などの伝統的な作法を廃止していたことが12日、同校への取材で分かった。
「舞台人として必要不可欠なルールではなく、近年のハラスメントに厳しい時代状況も鑑みた」と説明。同校によると、予科生と呼ばれる後輩は(1)先輩が普段利用する阪急電車に礼をする(2)遠くの先輩に大声であいさつ(3)先輩への返事は「はい」か「いいえ」に限定(4)先輩の前では眉間にしわをよせて口角を下げる、などのルールがあった。
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阪急電車に一礼、先輩の前では口角下げる… 宝塚音楽学校が「伝統的作法」廃止 毎日新聞 - 2020年9月12日 21時37分
 (画像は毎日新聞WEB版より)
(引用) 未来のタカラジェンヌを養成する宝塚音楽学校(兵庫県宝塚市)で、指導の名目で先輩が後輩に課していた、阪急電車への一礼や、大声であいさつをするなどの伝統的な作法を廃止していたことが12日、同校への取材で分かった。 「舞台人として必要不可欠なルールではなく、近年のハラスメントに厳しい時代状況も鑑みた」と説明。数年がかりで撤廃したという。 宝塚音楽学校は2学年制で1学年40人。 同校によると、予科生と呼ばれる後輩は ①先輩が普段利用する阪急電車に礼をする ②遠くの先輩に大声であいさつ ③先輩への返事は「はい」か「いいえ」に限定 ④先輩の前では眉間(みけん)にしわをよせて口角を下げる ――などのルールがあった。 (以下略;有料記事)
不文律見直し 宝塚音楽学校に聞いてみた NHKニュース-2020年9月15日 16時17分
(引用) 未来のタカラジェンヌを養成する宝塚音楽学校。指導方法の見直しのニュースが反響を呼んでいます。文章化されてなく生徒から生徒へ受け継がれてきたいわば不文律の指導方法。見直しはどのように行われたのか宝塚音楽学校に聞きました。 (神戸局・堀内新、ネットワーク報道部・田隈佑紀、國仲真一郎)
生徒間で受け継がれる指導方法
宝塚音楽学校は2年制、各学年に40人が在籍する未来のタカラジェンヌを育てるための学校です。ニュースは、次のような指導方法が、下級生に負担が生じているなどとして見直されたと伝えました。 ・本科生(上級生)が予科生(下級生)を選び、 1年間、1対1で指導する仕組み ・生活記録や掃除の状況などを、予科生がノートに書き、 本科生に提出させることが過度になっていたこと ・上級生が乗っているかもしれない阪急電車へのあいさつ ・上級生の前では眉間にしわを寄せて口角を下げる 「予科顔」という表情をすること。 こうした指導方法は生徒の間で受け継がれてきた「不文律」だったとされています。 (中略)
宝塚音楽学校 広報担当者
「私たちは宝塚歌劇団で舞台人となるためだけの学校です。ここで過ごす2年間は『修行』ですし、『舞台人としての心構え』がすべてに優先されます。それは学校側がああしなさい、こうしなさいと言って育つものではなく、上級生から下級生へと伝達されるものだと考えています」 こうしたこともあって、宝塚音楽学校には校則も生徒手帳も存在していません。 (中略) そしてこれまでの見直しで、「正しいかどうか判断する人が1人しかいなくなる(広報担当者)」1対1の指導を、より透明化・客観化できるようグループ単位での指導に変更したほか、電車へのあいさつなどもほとんど見られなくなったとしています。 一方、学校にはいま「なぜ伝統をつぶすのか」という、見直しに反対する声も相次いで寄せられています。学校側は「見直しは長年にわたって行ってきたもので、いまの生徒たちが関係しているわけではない」としたうえで、今後について次のように話しました。
宝塚音楽学校 広報担当者
「舞台人としての指導をすることに変わりはありません。団体として1つの舞台を作り上げるという性質から、協調性、あるいは上の方針に従うという要素はなくすことはできず、制約なしに自由気ままな学校生活ということにはなりません。ただ、時代が変わっていることも踏まえながら、是々非々で、改善を進めていきたいと考えています」
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