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観劇レビュー&旅行記
【観劇レビュー&旅行記】を中心にFC2上で、私の思いを気の向くままに書いてゆきます。 政治・時事評論は 【JUNSKY blog】に引続き運用します。リンクの一番上に記載しています。


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NHK-ETV「100分de名著」2020年7月は 吉本隆明【共同幻想論】
2020年8月9日(日)

NHK-ETV「100分de名著」

2020年7月は、 吉本隆明の【共同幻想論】

でした。
 指南役は、先崎彰容さん(日本大学教授)倫理学者・日本思想史研究者。
 朗読は、柄本明さん(俳優)

100pun_Meicho-99.jpg



私が学生時代(1970年代以前半)同級生に所謂『反代々木系』の
M君が居て、夜中に飲みながら政治論議をしたことがありますが
マルクス・エンゲルスの本ばかり読んでいた私の方から
「M君は、どんな本を読んでいるのか?」訊いた処、
M君の応えたのが、吉本隆明(よしもとりゅうめい)でした。

それほど、反マルクス主義の人々に浸透していた?ようです。
どれほど深く読んでいたのかは存じませんが・・・

   ************

「100分de名著」6月号は、エマニュエル・カントの超難解な哲学書
【純粋理性批判】でしたが、7月も引き続き戦後日本で発表された
吉本隆明の超難解な哲学書 【共同幻想論】に挑みました。

吉本隆明氏(1924-2012)は、戦争中は超軍国少年だったようで
国家の為に命を捨てるのは当然と考えていたようですが、
戦後『鬼畜米英』から『アメリカ式民主主義』『Give me Chocolate』
への急転換をみて、人間不信に陥ったようです。
そう云う人々は大勢いた中で、全共闘運動を精神的に支える
『思想家』に変心していった人のようです。

しかし、ハッキリ言ってこの著作は吉本隆明氏の超上から目線の
自己満足の駄文であると思います。

彼は、西洋哲学に疑義を抱き、日本固有の『古事記』や『遠野物語』を
引用しつつ、反マルクス主義の立場から反面教師として
エンゲルスの『家族・私有財産・国家の起源』を引用して
自説を構築していますが、これらは自説に都合の良い処を
切り張りにしているだけのように思われました。

従来の用語で説明できない概念について「個人幻想」「対幻想」「共同幻想」
などの新たな用語を創作して自説を補強しているようです。
しかし、こういう『造語』で誤魔化すアプローチを私は信用できません。
そういう『哲学者』は多々あるようですが・・・
6月号の【純粋理性批判】でもカントの『造語』が幾つも出ていました!

用語としては「大衆」の生活に依拠したように言っているようですが、
それはどちらかと云うと机上の空論のように大衆を弄ぶものです。

そして、何かにつけ『エロス』や『セックス』(古事記風に言えばマグワイ)に
全てを結び付けようとしています。
これはある意味、彼が否定する西洋哲学のフロイト的な発想に結びつきます。

本人が講演している音声も部分的に紹介されていましたが、
上から目線で、何を言いたいのかサッパリ解らないものでした。
所謂「言葉を弄んで聴衆を煙に巻いて悦に浸っている」感じ!

なお、私は吉本隆明の【共同幻想論】の本編は1行たりとも読んだことは無く
今回のNHK-ETV「100分de名著」のテキストを読み番組を見ただけです。

その、テキストも極めて解り辛く読み進むことができませんでしたが、
このほど、漸く読み終わったので、録画したものをもう一度通しで見た訳です。


   *******

NHK-ETV「100分de名著」2020年7月
  吉本隆明の【共同幻想論】

 名著 #99 番組紹介ページより

100pun_Meicho-99_KyodoGenso.jpg
(引用)
「人間にとって国家とは何か?」「国家の起源とは?」「国家はどのようなプロセスで成立したのか?」……私たちにとって根源的ともいえる、国家を巡る問いに独力で答えを導き出そうとした著作があります。「共同幻想論」。執筆したのは、数々の評論活動を通して戦後思想に巨大な影響を与え続けてきた、日本を代表する思想家・吉本隆明(1924-2012)です。学生運動が激化していた1968年に出版されたこの著作は当時の青年たちに熱心に読まれ、「共同幻想」という言葉は国家や権力の本質を言い当てた言葉として広く流通しました。出版から50年以上を経て、再び数多くの論考によって再評価の機運が高まる今、この名著を通して「国家と個人の関係」をあらためて見つめなおします。

 吉本がこの著作を書く原点となったのは、皇国少年として過ごした戦時中から終戦直後にかけての体験。戦中は「絶対的に『善なるもの』として戦争を鼓舞してきた文化人たち」が敗戦後にあっけなく意見を変えたことを若年で体験しました。それは吉本に「権威に対する不信感」を生みました。何が正しいのかという基準が崩壊し、何を信じてよいのかわからない混沌状態の中、前提を根本から考え直し、自らの思考によって価値観や国家観を組み立て直そう。そういった切実な問いが吉本にはあったといいます。「共同幻想論」はその問いに対して一つの答えを導き出そうとした著作なのです。

「国家とは何か」という問いに対して、多くの批判者は、政治的支配者が自分たちの利害を社会全体の利害と見せかける装置とみなすことで、国家を否定できると考えてきました。しかし、吉本はそれでは不十分であり、本質的・根源的でないといいます。人間は容易には国家から自由にはなれない。それは、国家が「私たちはあたかも家族が血で繋がっているように遠い先祖と血で繋がっている。だから私たちは本来一つもののだ」という共有された根深い「幻想」から成り立っているからなのです。

そこで、吉本は「遠野物語」や「古事記」を徹底的に分析することで、「共同幻想」としての国家の成立機序を解明し、私たちが国家にきちんと対峙し、自立的に生きていく方法を模索したのだと、日本思想史研究者・先崎彰容さんはいいます。「ポピュリズム」によって誕生する権力が時代を左右する現在、安易な国家批判だけでは、問題の根本的解決を導きだすことはできない。今こそ、吉本が主張したような、より本質的な国家論が必要なのであり、だからこそ「共同幻想論」を再読するべきだというのです。

番組では先崎彰容さん(日本大学教授)を指南役として招き、戦後思想の中で最も難解な著作として知られる「共同幻想論」を分り易く解説。この著作に現代の視点から光を当てなおし、そこにこめられた「国家論」や「自立して考えるとはどういうことか」といった問いなど、現代の私達にも通じるメッセージを読み解いていきます。



なぜいま、『共同幻想論』なのか
 『共同幻想論』 ゲスト講師 先崎彰容

  (長いので引用略:関心のある方は、上のリンクからどうぞ)

みちこ’s EYE 【第19回】
 幻想にのみこまれず、生きたい

 2020.7.20 「共同幻想論」

  (長いので引用略:関心のある方は、上のリンクからどうぞ)



   **************

第1回 焼け跡から生まれた思想
 ETV「100分de名著」 吉本隆明の【共同幻想論】

(引用)
吉本を決定的に変えた戦争体験。それは「あらゆる価値観は信じるに足るものではありえない」という根源的な体験だった。昨日まで信じていたものがすべてひっくり返る混沌の中で、吉本が生みだした概念が「関係の絶対性」だ。一人でどれだけつきつめて考えぬき辿り着いた「正しさ」も間違う可能性がある。他者との関係性の中からしか「正しさ」は導き出せないのに人はそのことを忘却している……それが「関係の絶対性」だ。この概念によって、国家や宗教など何かを容易に信じ込んでしまう人間の性を吉本は浮き彫りにしていく。それが限度を超えていったとき、全体主義や国家の暴走が生じるというのだ。第一回は、吉本が著作を書く大きなきっかけとなった戦争体験の意味を紐解き、「共同幻想論」を今、なぜ読むべきかを深く考察する。




第2回 「対幻想」とはなにか
 ETV「100分de名著」 吉本隆明の【共同幻想論】

(引用)
吉本は国家の起源を考える上でまず「対幻想」という概念を生み出した。人間には、他者と関係する場合に必ず「性」として関係する根源的な在り方がある。好いたり好かれたり、嫉妬したりされたり。それは男女の関係に限らない。あの上司が嫌いだ、この研究者とはそりが合わない等々、人間の関係性には、論理以前に必ず好悪の感情がまとわりつく。吉本はこれをエロス的な関係と呼び、そこから生まれる「対幻想」が、国家のような「共同幻想」が形成されるベースに存在するという。国家が単な装置ではなく、愛する対象になったり容易に相対化できないのは、こうした機序に由来するのだ。第二回は、「対幻想」という概念はどんなものかを読み解き、国家が成立する基盤となる人間の在り様に迫っていく。

【アマテラスの声】新谷良子
【スサノヲ・鳥御前の声】田丸裕臣




第3回 国家形成の物語
 ETV「100分de名著」 吉本隆明の【共同幻想論】

(引用)
吉本は、家族や氏族集団から国家へと形成されていく機序が「古事記」の中に子細に書き込まれているという。それを分析していくと、国家形成は「罪の自覚」「倫理の発生」「法の形成」といったプロセスを経ることがわかる。例えばスサノオの神話には、「対幻想」と「共同幻想」に引き裂かれる人間の在り様が象徴的に表現され、人間社会が「血」や「性」でつながる氏族集団から「法」を基盤とする国家へと変貌するプロセスが辿れる。そこでは「対幻想」と「共同幻想」は不可分に共存している。第三回は、国家の起源や成立プロセスを解き明かし、人間がなぜ国家という桎梏から容易に自由になれないかを明らかにする。

【アマテラス・アメノウズメ・オキナガタラシ姫の声】新谷良子
【垂仁天皇・仲哀天皇・男神の声】田丸裕臣




第4回 「個人幻想」とはなにか
 ETV「100分de名著」 吉本隆明の【共同幻想論】

(引用)
吉本は、国家の成立機序を解明した上でその国家をどう相対化し個人がどう自立できるかを問う。その際の鍵概念が「沈黙の有意味性」だ。吉本にとって「沈黙」とは国家を沈黙をもって凝視するということが含意される。声高に国家を批判することでは何も変わらない。庶民たちが日常に根をはりながら沈黙をもって問い始める「違和感」や「亀裂」。そうした日々の生活感に寄り添いながら思考を紡いでいくことにこそ人が自立して思考する拠点があるという。第四回は、私たちが国家を相対化し対峙する視座を持ちうるかや、真に自立して思考するとはどういうことかを、問い直していく。



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テーマ:NHK - ジャンル:テレビ・ラジオ

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