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観劇レビュー&旅行記
【観劇レビュー&旅行記】を中心にFC2上で、私も思いを気の向くままに書いてゆきます。 政治・時事評論は 【JUNSKY blog 2018】に引続き運用します。リンクの一番上に記載しています。


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Author:junsky07 私の旅行記や、オペラ・バレエ・ミュージカル・演劇等の観劇の感想などを気の向くままに書いてゆきます。



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英国ロイヤルオペラ シネマ 2017 第1作【魔笛】を見る!
2017年11月12日(日)

今日は中洲大洋で、英国ロイヤルオペラ シネマビュー の
今シーズン第1作である モーツァルトの歌物語 【魔笛】を
見ました。

『歌物語』と書いたのは、モーツァルト自身がこの作品をOPERA
とは名付けず Sing Spiel(ジング・シュピール) と称したからです。

モーツァルトは、オペラはイタリア語で書くのが正統で高尚である
と言われていたこの時代に、母国語で誰でも楽しめるものにするべきだ!
と主張してサリエリなど宮廷楽長と対立していました。

モーツァルトも殆どのオペラをイタリア語で書いていますが、
このジングシュピール魔笛は、ドイツ語で書き、大衆の大喝采を
浴びました。
しかし、そのすぐ後に35年の短い生涯を閉じてしまいます。

201711121646486d5.jpg
魔法の笛 の音の癒しで、悪霊?たちを改心させる場面(決して殺さない)


オペラファンにとっては周知のことですが、この作品では
第一幕と第二幕では、いわゆる『善人』『悪人』が入れ替わります。

第一幕では、夜の女王の娘・パミーナが、悪党ザラストロに
誘拐されて行方不明に。

201711121646450c1.jpg
夜の女王

それを、たまたま通りかかったタミーノとパパゲーノに救出を
頼むと云う救出劇。

第二幕では、ザラストロは民衆に愛され善政を敷く善人で
高慢チキな夜の女王から、パミーナを救済したと云う話に。

20171112164648c64.jpg
有名な夜の女王のアリアの場面

タミーノは、ザラストロの人柄に惚れて、『その国』でパミーナと
結婚することにするが、その国の住民になるためには幾つかの
試練を乗り越えなければならない。

その一つは、アンデルセンの人魚姫みたいに愛する人と話してはならぬ
と云うもの。 こう云う設定は欧州ではスタンダードなのか?

幕間の解説者は、そう云う入国の儀式を『イニシエーション』と
語っていたが、某エセ『宗教団体』でも使っていた用語では?

魔笛での、この試練を経て入国に至る過程は、フリーメーソンの
『イニシエーション』を彷彿させるものであった。
尤も、私は実態を知るはずもなく、映画などでの伝聞だが。

処で、幕間の解説者は、劇作家・シカネーダーと作曲家モーツァルトは
このジングシュピール【魔笛】の構想をフリーメーソンのロッジで
練り上げたと語っていたが、そう云う背景もあるようだ。

フリーメーソンと言うと現在では『如何わしい秘密結社』的な印象ですが
元は日本で言えば『宮大工』の棟梁の集まりであり、当時は社交界の
大物が入会してステータスにしていたのでは無いでしょうか?
厳しい入会のイニシエーションがあったようですが、女好きでアル中の
モーツァルトやシカネーダーが入会できたと云うことは、厳しい戒律は
建前に過ぎなかったのかも知れません。

物語の方に戻ると、
結果的には第二幕の方が主要な位置付けにはなるのですが。

作品全体を通して、モーツァルトの平和を希求するメッセージが
ふんだんに盛り込まれている『ドタバタ喜劇』です。

201711121646462ba.jpg
第二幕の大団円の場面

モーツァルトは、音楽と愛が有れば理解し合えて争う事は無い!

と言いたいようです。

もちろん、現実の世の中はそう簡単に行くものでは有りませんが、
せめて作品の中だけでも、そういう争いの無い世界を問いたい
と云うことだと理解しました!


魔笛 | 「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン」公式サイト
http://tohotowa.co.jp/roh/movie/magic_flute.html

公式サイトの作品紹介から

モーツァルト 【魔笛】 原題:Zauber Floete

【作曲】ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト
【演出】デイヴィッド・マクヴィカー
【指揮】ジュリア・ジョーンズ
【出演】シボーン・スタッグ (パミーナ),マウロ・ペーター(タミーノ ),ロデリック・ウィリアムズ (パパゲーノ)
ミカ・カレス(ザラストロ),サビーヌ・ドゥヴィエル(夜の女王)
【上演時間】3時間21分

モーツアルト最後のオペラ!
観客を魅了し続けるあまりにも有名なオペラを豪華キャストで贈る。

王子タミーノは夜の女王に頼まれ、悪魔と呼ばれるザラストロに捕らえられた女王の娘パミーナを救出しようとする。
タミーノは鳥刺しのパパゲーノとともに、魔法の笛を手にザラストロのもとへと向かうがーー。

人気演出家デイヴィッド・マクヴィカーの巧みな演出により、シリアスでかつコミカルな2面性をもつこのオペラは観客を幻想の世界へと誘い込む。
モーツアルトの万華鏡のように変幻自在な音楽は、彼のライバルとして知られる作曲家サリエリにさえ「偉大なるオペラ」と言わしめた。
モーツアルトがその死の前に、最後に作曲したオペラとしても有名である。
女性指揮者ジュリア・ジョーンズが指揮を手掛ける。


・・・・・・・・・・・・・・

公式サイトの初心者向け解説

オペラ『魔笛』を初心者でもわかりやすく解説します
ニュース英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン
http://tohotowa.co.jp/roh/news/2017/11/06/mateki_column/

オーソドックスだけどツッコミどころも?!
デイヴィッド・マクヴィカー演出『魔笛』
石川了(クラシック音楽専門TVチャンネル「クラシカ・ジャパン」編成)

現代の海外ドラマ?!
 モーツァルト最晩年の傑作『魔笛』は、モーツァルトの死の年、1791年にウィーンで初演されたジングシュピール(台詞付音楽劇)です。通常のオペラは台詞にも音楽が付いていますが(レチタティーヴォ)、ジングシュピールでは台詞は台詞、歌は歌であり、どちらかといえば今でいうミュージカルに近いかもしれません。
 夜の女王の娘パミーナを救い出すため、王子タミーノと鳥刺しパパゲーノ(鳥刺しとは鳥を捕まえる人)が、イシスとオシリス神の大祭司ザラストロの殿堂に赴き、そこでタミーノとパミーナが試練を乗り越えて結ばれるというストーリーは、異国情緒、魔法、高貴な王子と喜劇的な脇役、美しい姫に迫る危機など、誰もがワクワクするロマンスの要素が満載。しかも、前半と後半で夜の女王とザラストロの善悪の立場が逆転という、現代の海外ドラマのような驚きの展開も用意されています。

見せどころ聴かせどころ満載!
 台本を書いたのはウィーンの興行主エマヌエル・シカネーダー。彼は、仕事が無く困っていたモーツァルトに、一般市民を対象にしたオペラの作曲を依頼しました。当時、オペラといえば、王侯貴族を対象にしたレチタティーヴォ付きのイタリア語オペラが主流。しかし、モーツァルトはウィーンの市民なら誰でも親しめるように、母国語(ドイツ語)で喋り、母国語で気軽に口ずさめる音楽を作曲したのです。
 全編にわたり、モーツァルトのメロディーメーカーぶりが堪能できますが、特にシカネーダーが初演したパパゲーノは、アリア「俺は鳥刺し」「恋人か女房か」やパミーナとの美しい二重唱「恋の痛みを知る人は」、パパゲーナとの二重唱「パ・パ・パ」など、作曲家が依頼主に気を使ったのかと思えるくらいに名曲揃い。その他、タミーノがパミーナの絵姿に一目惚れする「何と美しい絵姿」、口をきいてくれないタミーノに絶望するパミーナの「愛の喜びは露と消え」、この世界では愛が義務と歌うザラストロの「この神聖な殿堂の中では」、出番は少ないながら人の声が出せる一番高いF(ファ)音を歌い、場をさらってしまう夜の女王のアリアなど、主要キャラクター各々の見せどころ聴かせどころにも目が離せません。

たくさんの「魔笛」
 『魔笛』は演出家の想像力を掻き立てるのか、21世紀だけでも、ジャポニズムと『ライオンキング』の世界が融合したメトロポリタン歌劇場のジュリー・テイモア版、第一次世界大戦の塹壕を舞台にザラストロと夜の女王が対峙するケネス・ブラナー監督の映画、リストラされたお父さんがゲーム画面に飛び込み自分探しの旅に出る東京二期会の宮本亜門版など、さまざまな演出が存在します。
 今回は、1966年スコットランドのグラスゴー生まれのデイヴィッド・マクヴィカー演出による、英国ロイヤル・オペラで2003年から再演されるヒットプロダクション。マクヴィカーといえば「ゴキブリリゴレット」など過激な演出で知られていますが、この『魔笛』は彼にしては珍しく奇を衒うことのないオーソドックスなもの。しかし、場面転換のテンポの良さは抜群で、オペラを初めて観る方でも決して退屈しないはず。また“演劇の国”英国らしく、主要歌手のみならず、例えばモノスタトスの手下やザラストロの配下たちにも細かな演技がなされ、物語に大きな説得力を与えています。
 パパゲーノや夜の女王、3人の侍女といった面白キャラを存分に楽しみながら、注目して欲しいのはモノスタトス。通常は黒人の奴隷頭という設定ですが、マクヴィカー版ではティム・バートン監督の映画『バットマン・リターンズ』のペンキン(ダニー・デヴィートが演じた)のような風貌がユニーク。また、台本には「女性はおしゃべりだから信用ならない」という台詞もあり、ザラストロの国では男尊女卑!?という感じもしますが、今回の映像ではパミーナと夜の女王のキャラの強さが印象的で、指揮者も女性(ジュリア・ジョ-ンズ)というところは、まさに現代的といえるかもしれません。

<超美人歌手が夜の女王を>
 歌手でいうと、クラシカ・ジャパン的には、マウロ・ペーター(タミーノ)やミカ・カレス(ザラストロ)、クリスティーナ・ガンシュ(パパゲーナ)といった、以前放送した故ニコラウス・アーノンクールのアン・デア・ウィーン版ダ・ポンテ三部作(『フィガロの結婚』『ドン・ジョヴァンニ』『コジ・ファン・トゥッテ』)に出演した若手たちの活躍が嬉しい。1987年ルツェルン生まれのテノール、マウロ・ペーターはドイツ・リートを歌った来日公演でも評判を呼んだ注目株。1978年フィンランド生まれのバス、ミカ・カレスは本公演が英国ロイヤル・オペラデビュー。クリスティーナ・ガンシュは今年のザルツブルク音楽祭『皇帝ティートの慈悲』(テオドール・クルレンツィス指揮)のセルヴィリア役で大ブレイクしました。
 さらに、2015年クリスティアン・ティーレマン指揮ベルリン・フィルによる『ドイツ・レクイエム』のソリストに抜擢されたオーストラリアのソプラノ、シボーン・スタッグ(パミーナ)や、英国を代表するバリトンの一人で日本ではバッハ・コレギウム・ジャパンのソリストとして来日しているロデリック・ウィリアムズ(パパゲーノ)、2011年パリ高等音楽院を首席で卒業したばかりの美貌のフランス人ソプラノ、サビーヌ・ドゥヴィエル(夜の女王)など、歌も演技も容姿も揃った若手を中心とするフレッシュなアンサンブルがお楽しみいただけます。

冒険とロマンス、そしてモーツァルトの美しい音楽
 『魔笛』は、自由・平等・博愛をモットーに、平和社会の建設を目的とした秘密結社フリーメイソン(モーツァルトもシカネーダーも加入していた)の理念が込められていると言われ、確かにザラストロの殿堂での問答や火と水の試練、パミーナとパパゲーノが歌う「こんな魔法の鈴があれば世界は平和になるのに」という歌詞からも、その影響は明らか。つまりこのオペラは、単純に冒険ファンタジーとしても、主人公たちの成長を見守る人間ドラマとしても、道徳的なドラマとしても楽しめる、さまざまな魅力を持った奥の深い作品なのです。
 見終わった後に、「こうだったよね、ああだったね」とツッコミを入れながら劇場を後にするのもオペラの楽しみ。解釈は人それぞれ自由。難しいことは考えずに、まずはタミーノとパミーナ、パパゲーノの冒険とロマンス、そしてモーツァルトの美しい音楽をたっぷり味わってみては如何ですか。

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テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

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