【15時公開】 天皇陛下がビデオメッセージで「お気持ち」表明
ただいま、メッセージを朗読中!
(概要筆記)
天皇もまた高齢となった場合どのようにした方が良いか?
個人として考えていたことを話したい。
即位以来国事行為を行うと伴に象徴としてのあり方を考えてきた。
新しい日本と世界の中に会って
皇室が生き生きとして社会に内在しているかを考え続けています。
次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように全身全霊で
象徴としての勤めをできるかを考えている。
国民の幸せと安寧をはかることを配慮してきたが
時によっては国民の声に寄り添うことが大切であると
考えてきました。
自らの逝去後も象徴天皇制度が末永く安定的に続くことを祈られている。
皇室典範など法令には触れられていないが、退位の意志を強く押し出された!
摂政制度についても、ひと言触れられた。
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明仁天皇は、被災地の人々を初め困難に直面している人々を
訪問し励ますこと、そして戦争の激戦地を訪れ戦死者や被災者を
悼む行動などに、自ら全身全霊を尽くして行動することを
「象徴天皇の務め」と位置付けて活動して来られたが、
さすがに82歳の御高齢でもあり、そのように現地に自ら
直接出かけて行動することに限界を感じ始めておられる
と云うメッセージが直接国民に吐露されたことになります。
私が勝手に『口語訳』すれば、
「早くこの激務から解放して欲しい」 と言われた訳です。
憲法に抵触しない方法を考え、かつ平安時代以来の弊害を
起こさないようにする工夫を国会と国民が考案する他ありません。
なお、明仁天皇は自らの地位を権威でも権力でも無く
「象徴天皇の務め」と明確に位置付けられ、「務め」
との用語を何度も使われました。
「日本国憲法を護り抜く」と云う強い意志を感じます!
今や「国民の象徴」は『護憲派の象徴』でもあります。
(以上、私の意見でした)
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明仁天皇の「ビデオメッセージ」の最終段は、
あまり取り上げられていないようですが、極めて重要!
引用しますと・・・
【始めにも述べましたように、憲法の下、天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で、このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ、ここに私の気持ちをお話しいたしました。
国民の理解を得られることを、切に願っています。】
ここには、暗に「日本国憲法を『天皇主権』に改悪する企みには反対である」ことを提起されているように私は思います。
取分け、「象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ」と云う処は「天皇主権」という建前で軍部が権力を乱用した時代(天皇の歴史を改めて振り返りつつ・・・)に戻らないよう、さらに安倍政権による同質の憲法改悪を許さない(象徴天皇の務めが常に途切れることなく)と云う強い意志を感じられます。
そういう強い意志を「ここに私の気持ちをお話しいたしました。
国民の理解を得られることを、切に願っています。」として、国民に訴えたのだろうと私は受け取っています!
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きのうのTV番組では
明仁天皇が戦争に関して忘れてはならない日が
少なくとも4日あると言われていると紹介されました。
それは、次の4日です。
8月6日:アメリカ軍による広島原爆投下
8月9日:アメリカ軍による長崎原爆投下
8月15日:敗戦(大日本帝国崩壊)の日
6月23日:沖縄戦終結(敗退)の日
「沖縄を忘れない!」との強い意志を感じられます。
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明仁天皇の意志表明に対する安倍総理の『建前だけコメント』
発言時の表情は、露骨に天皇発言に嫌悪感を示すものだった。
そしてコメントを発した後の態度も酷かった。
コメント発言が終わるや否やさっと後ろを向いて
逃げるように立ち去って行った!
護憲の立場の強い意志を示した明仁天皇の言動により
自らの任期中の憲法改悪の企みが遠ざかると考えたのか?!
形だけの『天皇主権』に時代錯誤の改悪をして、
当時の軍部のように天皇の名で国民を戦争に動員しよう
とする『戦略』に支障を来す天皇発言であったから!