観劇レビュー&旅行記
【観劇レビュー&旅行記】を中心にFC2上で、私も思いを気の向くままに書いてゆきます。 政治・時事評論は 【JUNSKY blog 2016】 に引続き運用します。リンクの一番上に記載しています。


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山田洋次監督渾身の 【母と暮せば】 を見る
2015年12月14日(月)

 山田洋次監督が井上ひさしから託された渾身の映画
    【母と暮せば】 を
       公開二日目の昨日12:15から見ました。 

HahatoKuraseba_Top.jpg
       観客は50人ほどで、まずまずの入り。

 劇作家・井上ひさしさんは、【父と暮せば】 で広島原爆で亡くなった父の亡霊と
生き残った娘の心の交流を描き、継いで沖縄戦が舞台の「木の上の軍隊」を書き、
三部作の締めくくりとして長崎原爆をテーマに【母と暮せば】を書く予定だったのに
残念ながら命尽きてしまいました。

 山田洋次監督は長年の井上ひさしさんとの交流の中で、そのことを良く知っていた
ので、自分が井上さんの遺志を人々に繋がなければ! と、役柄を入れ替えて、
長崎原爆で無くなった息子と生き残った母親の心の交流を描く、この脚本を書き、
監督もされてできあがったのが、この映画です!

 84歳の山田洋次監督は、もう多くは作品を残せないだろうと自覚されていて、
まさに命懸け・渾身の作品にされたようです。 
 そして、旧来のフィルムを使用した映画製作に拘ったとのこと。
 この繊細さは、デジタルでは表現できず、フィルムでしか出せないそうです。
 もちろん、原爆が爆発するシーンなどに一部『CG』も使わています。

 その原爆の惨状の描き方は、これまでの定番と全く違います。

 B29の機影と爆発する『ピカ』・キノコ雲 焼ける都市と人々、焼け爛れたマリア像
などは、使われません。

 その爆発した数秒の瞬間に何事が起きたのか? 即死した人には解らない!
まさに瞬間に、長崎医科大学だけで900人以上、長崎全体で7万人が即死し、
14万人以上が原爆によって米国に殺されました。

 その瞬間の直前まで、家で暮らし職場で働き、学校で学んでいた人々が
瞬時に殺され、蒸発して消えてしまった方さえ多数居るのです。

 その瞬間をどのように描くか? を随分と考察され工夫された表現ですので、
まだ、上映が始まったばかりの今、種明かしするのは避けます。
どうぞ、映画で体感してください。

 そういう重く深刻なテーマではありますが、さすがに 【男はつらいよ!】の
山田洋次監督だけあって、コメディタッチで観客を笑わせる処も随所に!

 見応えのある映画でした。

 ただ一つ疑問だったのは映画の主な舞台となる爆心地を見下ろせる高台にある
親から継いだ伸子(吉永小百合)の木造の古い家が、原爆で吹き飛ばされずに
残っていたこと。 その御近所さんの家並みも・・・
 当然、考証はされているのでしょうが、残り得たのでしょうか?

【関連記事】

映画『母と暮せば』のレコーディングで坂本龍一が復帰!
 MovieWalker - 2015年9月25日 18時00分 配信



吉永小百合が「戦前のよう」と危機感

 嵐・二宮も出演『母と暮せば』吉永小百合が「戦前のような状態」と危機感、
 山田洋次監督は「SEALDsは希望」

 リテラ ・ 水井多賀子 - 2015.12.12


   【母と暮らせば】 公式サイト

   Movie Walker による作品紹介 

 長崎で暮らす女性と原爆で亡くなったはずの息子が繰り広げるエピソードをつづる、山田洋次監督によるファンタジー。
 吉永小百合と二宮和也が不思議な体験をする親子役で初共演するほか、山田監督作の『小さいおうち』で第64回ベルリン国際映画祭銀熊賞に輝いた実力派・黒木華が浩二の恋人・町子を演じる。

****************
 作品データ
  製作年  : 2015年
  製作国  : 日本
  配  給  : 松竹
  上映時間 : 130分
****************

【あらすじ】
 1945年8月9日、長崎に原子爆弾が投下された。それからちょうど3年後。助産師として働く伸子(吉永小百合)のもとに、原爆により死んだはずの息子・浩二(二宮和也)がひょっこりと現れる。それからというもの浩二は度々姿を現し、伸子と思い出話や浩二の恋人・町子(黒木華)についてなどいろんな話をしていくが……。

【キャスト・スタッフ】
 役  名 : 配  役
福原伸子 : 吉永小百合
福原浩二 : 二宮和也
町子 : 黒木華
黒田 : 浅野忠信
上海のおじさん : 加藤健一
富江 : 広岡由里子
民子 : 本田望結
復員局の職員 : 小林稔侍
年配の男 : 辻萬長
川上教授 : 橋爪功

監 督 : 山田洋次
脚 本 : 山田洋次 、 平松恵美子
企 画 : 井上麻矢
プロデューサー : 榎望
撮 影 : 近森眞史
美 術 : 出川三男
音 楽 : 坂本龍一




    ******************

【今日の運動】 
 今日の、スポーツクラブ 【ESTA】 での運動は
 水中歩行 : 300m
 水  泳 : 200m
 水泳レッスン : バタフライ (30分)

 ESTA 温泉にて入浴
 
 歩数計 : 僅かに 2400 歩



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映画『母と暮せば』のレコーディングで坂本龍一が復帰!
 MovieWalker - 2015年9月25日 18時00分 配信
 

 山田洋次監督が吉永小百合、二宮和也、黒木華という豪華キャストを迎えて放つ最新作『母と暮せば』(12月12日公開)。9月14日に東京オペラシティのコンサートホールにて、東京フィルハーモニー交響楽団演奏による本作の音楽のレコーディングが行われ、音楽を手掛ける坂本龍一と山田監督が顔をそろえた。

 昨年より病気療養中だった坂本にとって今作が復帰第一作。山田監督とは初のタッグとなるが、かねてより吉永小百合と親交があり、14年4月のコンサートで吉永から山田監督を紹介された縁もあって企画に参加したことから、レコーディング冒頭に「今の日本で山田洋次さんと吉永小百合さんに何かをお願いされて断る勇気のある人はいないでしょう(笑)。光栄です」とコメント。オーケストラはあたたかい笑いに包まれた。

 山田監督は、レコーディング前のオーケストラに向けて「この映画の音楽はどうしても坂本龍一さんにお願いしたかった。長崎、広島の原爆の犠牲者を含めて戦争の犠牲者への鎮魂の思いをこめて、そんな気持ちでどうぞみなさん演奏なさってください」と、作品や音楽へ込めた熱い想いを語った。

 演奏後、奏者も「坂本さんの復帰第一弾のお仕事にご一緒できて、感無量でした。いつもより思いの籠った演奏ができたと思う」と語るように、感動的な仕上がりの音楽となったようだ。

 『母と暮せば』は、長崎で助産婦として暮らす母の前に3年前に原爆で亡くしたはずの息子が現れる姿を描いたファンタジー。作家・井上ひさしが、広島を舞台に描いた戯曲「父と暮せば」と対になる作品を長崎を舞台につくりたいと発言していたことを知った山田監督が、終戦70年となる今年、井上の想いに捧げ映画化にのぞんだ。山田監督にとって83作目の作品となる。【Movie Walker】





吉永小百合が「戦前のよう」と危機感

 嵐・二宮も出演『母と暮せば』吉永小百合が「戦前のような状態」と危機感、
 山田洋次監督は「SEALDsは希望」

 リテラ ・ 水井多賀子 - 2015.12.12
 

 今日12月12日、山田洋次監督作品『母と暮せば』が公開された。長崎への原爆投下で即死してしまった大学生・浩二役に嵐の二宮和也、幽霊となって現れるその息子との幸福な時間を過ごす母親役を吉永小百合が演じるという豪華なキャスト、そして戦後70年という節目を締めくくるにふさわしい作品だとして、注目を集めている。
 原爆を、戦争を風化させてはいけない──『母と暮せば』は、そんな思いが詰まった作品といえるが、そこには当然、“現在”への危機感も内包されている。
 「戦後ではなく戦前のようなニュースを見て、言葉を失います。それでも発信していかなければいけない気持ちがあります。世の中が不穏な時代を迎えつつあるような気がする中で、それでも希望があると私は思いたい」
 このように語っているのは、主演の吉永小百合だ。

 ご存じの通り吉永といえば、映画関係者らでつくる「映画人九条の会」の賛同者として安保法制に反対の声を上げていた女優のひとり。この発言が象徴的なように、現在発売中の「SWITCH」(スイッチ・パブリッシング)で吉永は、戦争がもたらす悲劇を語る一方で、現在が戦前のような状態になりつつあることを危惧している。
 吉永は、本作で山田洋次監督が何を伝えようとしているのかを、このように話す。
 「死とはどういうことか、生とはどういうことか。山田監督のとても大きなメッセージのような気がします。人は生を全うすることで死を選びとることができる。原爆はその生を一瞬で死と化してしまいます」

 「長崎への原爆投下によって浩二のいた長崎医科大学では九百人近い人が、長崎全体では七万人以上の人が即死し、被爆で十四万人以上の方が亡くなった。でも数ではなく一人ひとりにさまざまな人生があることをこの映画は教えてくれているように思うのです。それが母と息子の物語となる。被爆からの三年間がどうだったのか。子を失った母親がどんなに辛いか。戦争の悲惨さとはそういうことなんだよと、山田監督は伝えたいと思ってらっしゃると思うのです」

 吉永にとっても原爆への思いは深い。
 1966年に出演した『愛と死の記録』では、原爆の後遺症に悩む青年を愛する少女の役を演じたが、「週刊朝日」(朝日新聞出版)2015年8月21日号のインタビューでは、そのとき「原爆ドームやケロイドの顔が出ている場面がほとんど削られてしま」ったことに「原爆をテーマにした映画なのに、なぜという強い思いの中で、撮影所の食堂前の芝生で座り込みをしてしまいました」というエピソードを紹介。
 さらに1981年に主演したNHKドラマ『夢千代日記』で胎内被爆をした女性を演じたことから、97年には原爆詩の朗読CD『第二楽章』を制作、原爆詩の朗読をライフワークにしてきた。
 女優として戦争と向き合ってきたからこそ、吉永は平和を祈る気持ち、戦争を拒む姿勢をもち続け、いまの状況を看過できないのだろう。実際、前述の「SWITCH」では、「先の戦争を経た悲しみの『第二楽章』を経て、今、また混沌とした『第三楽章』がはじまる、そんな気がしています」と強い危惧を表明している。

 その思いは、本作『母と暮せば』で音楽を担当した坂本龍一も同様だ。
 今回の映画では、被爆した詩人・原民喜の『鎮魂歌』を歌詞に採用し、映画のラストで市民たちが合唱するシーンが登場する
 山田洋次監督は「SWITCH」での吉永、坂本との鼎談で「この映画は一九四八年の長崎が舞台ですから、最後に今の長崎市民に登場してもらって、現代に繋がるようにしたかったんです」「「良き明日が来るに違いない」、あるいは「来て欲しい」という思いで終わる詩ですからね」と語るが、この言葉に坂本はこう反応している。
 「同時に「でも果たして現在は?』 という疑問も投げかけているわけで、問題が現在に繋がっている。単なる過去の話ではないということもおっしゃっているわけですよね」

 そして吉永が、「戦後七十年ということなんですけど、今、もう「戦後」という言葉がなくなってしまいそうな時代になっています」と言うと、再び坂本も「やはり一人一人が自由にものを言えないような時代というのは本当に不幸な時代です。今の日本を見ると、自分が生きている間にこんなにも悪くなるとはとても想像していなかったような、とんでもない時代になってきたなという気持ちがあります」と応答している。

 もちろん、メガホンをとった山田洋次監督はなおさらだ。とくに山田監督は、戦時中を満州で過ごし、「飢餓寸前にまで追い込まれて、最後は引き揚げ船に荷物のように積み込まれて日本に帰ってきました」と言う戦争体験者でもある。

 「SWITCH」での瀬戸内寂聴と対談では、山田監督はこうも語っている。
「(「聖戦」という名のもとに)日本の軍隊はそうやって何十万、何百万人を殺したし、また殺されもした」
「人類は世界中の人を何十回も殺せるような沢山の原子爆弾を持っていて、その製造を悲しいことに、いまだ止められないのです。原爆や戦争のことを僕たち戦争を知っている世代は、くり返し、くり返し語り継がなくてはいけないのでしょうね」
 そして、瀬戸内がこの夏、国会前に出向いて安保法制に反対の声をあげたことを「素晴らしいことです。よくおいでになった」と称賛し、「今SEALDsのような若者たちが出てきたのは、希望だと思います」と山田監督は語るのだ。

 戦後70年の終わりに『母を暮せば』という映画がつくられたのは、偶然ではない。現在、また日本が戦争へ歩を進めていること、政治家たちが「何十万人でなければ大虐殺とは呼べない」などと戦争犯罪を矮小化しようとすること、そうしたことをなんとしても止めなくてはという強い気持ちが、表現としていま結実したのだろう。

 しかもそれは、日本において一流とされる映画監督、女優、音楽家たちによって共有されている危機感だ。言論弾圧発言が飛び出した例の自民党による「文化芸術懇談会」は、「有名人に『首相のやっていることは正しい』と発信してもらえば、一気に広まる」と期待していたというが、この国が生んだ世界的な映画監督や音楽家、日本を代表する大女優は、そんな煽動に加担するほど馬鹿ではない。ぜひ、真っ当な感性の集合によってつくられた『母を暮せば』という映画を、この節目に多くの人が胸に焼きつけて欲しいと思う。
(水井多賀子) 

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テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

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