2015年12月10日(木)
5年前の打ち上げ時は、金星の周回軌道への投入に失敗し、 待ちに待った先日、12月7日の 「あかつき」 と 「金星」 の再接近の 機会を最後のトライアルとして全力でコントロールした結果、 昨日(12/9)になって、周回超楕円軌道に載せることに成功したと云う。
普通は、姿勢の微調整のために数秒しか吹かさない補助エンジンを 20分間に亘って全4機を全力で吹かせて軌道の変更を成功させたとのこと。
軌道高度は金星に最も遠いところで約44万km、最も近いところで約400km。
 (400km と云えば、東京から京都までもないほど近い上空!) 金星の諸元 赤道面での直径 12,103.6 km 平均公転半径 108,208,930 km なので、遠い処で金星の直径の約36倍,公転半径の246分の1;(1/246) 近い処は、金星の直径の約30分の1;(1/30)。 極めて低い軌道を飛んでいることになる。
地球上から高性能の望遠鏡で観測するより遥かに高精細の画像や映像が 見られるに違いない!
それでなくても、「あかつき」 の設計寿命は4年半で、既に寿命が尽きる 時点での復活であり、快挙だと言えるでしょう。
機体や観測装置の状態は正常とのニュース発表。
このニュースは、全ての新聞や放送局が流しているが、取り敢えず 日刊スポーツ (共同) の記事からリンクを紹介します。
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まずは、12月7日に補助エンジンを起動し、軌道を修正した処まで・・・
日本初の惑星探査機「あかつき」金星軌道に投入 日刊スポーツ (共同) - 2015年12月7日10時21分
(部分引用:順序入れ替え)
あかつきはちょうど5年前の2010年12月7日にも金星軌道投入に挑んだが、主エンジンの故障で失敗した。探査機のぞみも03年に火星周回に失敗しており、日本は小惑星や月以外の惑星探査に成功していない。
5年前の失敗以来、あかつきは金星が太陽を回る公転軌道近くを飛行してきた。軌道投入は金星に大きく接近するタイミングに合わせて実施。主エンジンは故障したままのため、本来の目的とは異なる小型の姿勢制御エンジン4基を約20分間噴射して速度を落とし、金星の重力に引かれるようにして進行方向を変更。
あかつきは10年5月にH2Aロケットで打ち上げた。5年前の失敗で想定より太陽に近いところを飛行することになり、高熱や放射線による影響も懸念されたが、現時点で観測機器の故障は起きていない。
JAXAによると、あかつきは午前8時51分から約20分間、軌道投入のためのエンジン噴射を実施し、通信状態が正常なことも確かめられた。狙った軌道を正確に回っているかどうかは9日に発表する。
そして、軌道修正で金星周回軌道にのせることに成功した処・・・
「あかつき」軌道投入に成功の快挙 金星画像も公開 日刊スポーツ (共同) - 2015年12月9日20時13分 (部分引用:順序入れ替え)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日、探査機「あかつき」の金星軌道投入に成功したと発表した。
すでに観測装置の試験運用を始めており、来年4月に本格観測に入る。日本として初の惑星探査がいよいよ始まる。
JAXAは同日、軌道投入直後の7日午後にあかつきが高度約6万8000~7万キロから撮影した金星の画像も公開した。
あかつきは来年4月まで初期観測を実施しながら最大高度を約30万キロまで徐々に下げ、金星を約9日で1周する楕円軌道に落ち着く予定。6種類の観測装置を駆使して大気の構造や雲の動きを詳しく調べる。

そして、このミッションの成功の陰に女性科学者が居たことも
リケジョママ広瀬主任ら奮闘 あかつき再投入に成功 日刊スポーツ - 2015年12月10日9時4分
軌道計算にも貢献したと云う 広瀬史子(ちかこ)主任研究員 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日、探査機「あかつき」の金星軌道投入に成功したと発表した。主エンジン故障による失敗から5年。今月7日、残った小型エンジン4基を噴射、この日、投入が確認された。日本の惑星探査は初めて。
崖っぷちからの「復活」を支えた1人が、ママさんリケジョ、広瀬史子(ちかこ)主任研究員(35)だ。軌道探しと子育てに追われた約2年半。投入前日に「豆乳(とうにゅう)鍋」で激励した夫と娘に、感謝を伝えた。
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日本初の惑星探査機「あかつき」金星軌道に投入 日刊スポーツ (共同) - 2015年12月7日10時21分 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は7日午前、日本初の惑星探査を目指す探査機「あかつき」を、金星を回る軌道に投入した。
金星を8~9日間で1周する最大高度約30万キロの細長い楕円(だえん)軌道を回りながら、2年間にわたって観測を続ける計画。謎の多い大気現象のメカニズム解明を目指す。
JAXAによると、あかつきは午前8時51分から約20分間、軌道投入のためのエンジン噴射を実施し、通信状態が正常なことも確かめられた。狙った軌道を正確に回っているかどうかは9日に発表する。
あかつきはちょうど5年前の2010年12月7日にも金星軌道投入に挑んだが、主エンジンの故障で失敗した。探査機のぞみも03年に火星周回に失敗しており、日本は小惑星や月以外の惑星探査に成功していない。
6種類の観測装置を搭載。金星を覆う分厚い雲を立体的に調べ、大気中で起きている「スーパーローテーション」と呼ばれる秒速約100メートルの高速風ができる仕組みを探る。
観測にこぎ着けることができれば、多くのトラブルを乗り越えて小惑星のちりを地球に届けた探査機はやぶさ以来の快挙となる。
5年前の失敗以来、あかつきは金星が太陽を回る公転軌道近くを飛行してきた。軌道投入は金星に大きく接近するタイミングに合わせて実施。主エンジンは故障したままのため、本来の目的とは異なる小型の姿勢制御エンジン4基を約20分間噴射して速度を落とし、金星の重力に引かれるようにして進行方向を変更。
あかつきは10年5月にH2Aロケットで打ち上げた。5年前の失敗で想定より太陽に近いところを飛行することになり、高熱や放射線による影響も懸念されたが、現時点で観測機器の故障は起きていない。(共同)
「あかつき」軌道投入に成功の快挙 金星画像も公開 日刊スポーツ (共同) - 2015年12月9日20時13分 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日、探査機「あかつき」の金星軌道投入に成功したと発表した。
すでに観測装置の試験運用を始めており、来年4月に本格観測に入る。日本として初の惑星探査がいよいよ始まる。
あかつきは2010年に金星軌道への投入を試みたが、主エンジンの故障で失敗した。7日に別の小型エンジン4基を噴射した結果、金星を約13日で1周する楕円(だえん)軌道に入ったことがデータなどから確認できた。軌道高度は金星に最も遠いところで約44万キロ、最も近いところで約400キロ。機体や観測装置の状態は正常。
あかつきは設計寿命の4年半を超えて太陽の周囲を飛んでいたが、見事に復活を果たした。さまざまなトラブルを乗り越えて小惑星のちりを地球に持ち帰った探査機はやぶさに迫る快挙だ。
JAXAは同日、軌道投入直後の7日午後にあかつきが高度約6万8000~7万キロから撮影した金星の画像も公開した。
あかつきは来年4月まで初期観測を実施しながら最大高度を約30万キロまで徐々に下げ、金星を約9日で1周する楕円軌道に落ち着く予定。6種類の観測装置を駆使して大気の構造や雲の動きを詳しく調べる。(共同)
リケジョママ広瀬主任ら奮闘 あかつき再投入に成功 日刊スポーツ - 2015年12月10日9時4分 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は9日、探査機「あかつき」の金星軌道投入に成功したと発表した。主エンジン故障による失敗から5年。今月7日、残った小型エンジン4基を噴射、この日、投入が確認された。日本の惑星探査は初めて。崖っぷちからの「復活」を支えた1人が、ママさんリケジョ、広瀬史子(ちかこ)主任研究員(35)だ。軌道探しと子育てに追われた約2年半。投入前日に「豆乳(とうにゅう)鍋」で激励した夫と娘に、感謝を伝えた。
JAXA相模原キャンパスで会見した中村正人プロジェクトマネジャーは「5年たったが、ついに我々の夢が実現した」と報告した。早速、送られてきた金星の画像の表面には、見たことがない線が映っていた。
「なんじゃこりゃ」。中村氏は、画像を目にした時、人気ドラマ「下町ロケット」の主人公で、阿部寛演じる佃航平のように声をあげたという。「見たことがない。世界でも初めての画像だ」。試行錯誤の5年を振り返り、「失敗しなければ分からないこともある。日本のデータを世界に示せるのは大きい」と話した。
あかつきは、主エンジンの故障で10年12月の軌道投入に失敗。設計寿命の4年半を超えて、太陽の周囲を飛んでいた。今月7日、小型エンジン4基を約20分噴射し、軌道再投入に成功。崖っぷちから、復活した。
探査機はやぶさと同じ、宇宙空間での七転び八起き。地球から、あかつきを見守り続けた研究者たちの努力の成果でもあった。
条件が合う軌道の計算、発見を担ったのが、“リケママ”広瀬さんだ。5年前の失敗時は、異動直後。それまでは宇宙ごみの軌道決定などが専門で、金星観測を可能にする軌道を見つけるため、寝ても覚めても答えが見つかるまで、計算した。
11年に結婚し、13年に長女を出産。産休、育休を経て14年に職場復帰した。子育てと軌道計算の両立を「こんなに大変とは思わなかった」という。帰宅は、連日深夜。「娘は大変だったと思う。まずは家族に感謝したい」と口にした。
再投入の前日、帰宅すると、夫が「豆乳鍋」を準備していた。「『とうにゅう、でしょ?』と。そんな支えの連続でした」。2歳5カ月の娘は最近、テレビを見て「あかつき、頑張ったね」と話したという。「2歳5カ月でも、あかつきのことを分かってくれている」と、母の顔になった。
再投入の際は、「1つのサインも見逃さないよう、全員が集中した」。リケママの「執念」が、あかつきに新たな命を吹き込んだ。
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