2015年6月5日(金)
航空自衛隊ヘリコプター1機と民間機2機が関係した那覇空港での重大インシデント!
航空自衛隊の大型ヘリが、管制官の指示を無視して滑走路を横切る形で離陸した ことに最大の原因があることは、ほぼ明瞭になった。
那覇空港、「空自ヘリが誤認」 トラブルで防衛相が明言 西日本新聞 - 2015年06月05日(金) 10時46分
 航空自衛隊のCH47大型ヘリ
空自ヘリ「待機」に反し離陸 管制指示違反か、那覇空港 西日本新聞 - 2015年06月04日 (木) 13時11分
まずは、航空自衛隊のCH47大型ヘリが、この事故(重大インシデント)の 最初の原因者であることは確実である。
復唱したと自衛隊のパイロットは主張し、管制官は聞いていないと云い、 責任の擦り合いと云う泥仕合。
ヘリ復唱「聞いていない」 那覇空港の管制官 西日本新聞 - 2015年06月05日 (金) 12時14分
復唱したのか?聞いていないのか?聴こえなかったのか? 関係者が正直に状況を説明しなければ再発防止に繋がらない!
一方で、ANA機(B737-800)の離陸を待って着陸するはずだったJTA機(B737-400)が ANA機が緊急停止して滑走路に残っているのに着陸してしまったことが問題になっている。
JTAが急ブレーキを掛けて停止した位置は、ANA機から僅か 400m しか離れていなかった。 400m と言えば、結構距離があるようだが、人間の感覚とジェット機の感覚は大きく異なり、 400m は、異常接近とも言える僅かな距離である。 着陸時の速度が(計算を簡単にするため)時速180kmだとすれば、秒速50mであり、 数秒しか余裕が無い距離だったことになる。 滑走路の長さ 3000m と比べても、滑走路の「1割ちょっと」 と云う短さである。
これに対して、JTA側は「着陸を継続した方が安全だと判断した」と説明している。
那覇空港、管制指示の時期焦点に JTA「着陸継続の方が安全」 西日本新聞 - 2015年06月04日(木) 17時53分
このJTAの説明について、私の考えを書いてみると・・・ 確かに、着陸態勢に入っていて滑走路半ばまでに確実に停止させる自信があれば、着陸復航よりは安全だったかも知れない。 パイロットはANA機が緊急停止して滑走路上に居ることを目視できていたとのこと。 と云うのは、復航するまでの距離が短い場合に、敢えて復航を試みた場合、前方のANA機の垂直尾翼などに引っ掛けて双方とも大破する可能性があった訳だから。 その上、接触したら復航で上昇中のJTA機は墜落する結果になり乗客・乗員が多数死傷した可能性もある。 パイロットの判断は間違っていなかった可能性が高い!
西日本新聞 記事より


航空自衛隊・ヘリCH47 ↓ ここ! ツー・ローターの大型ヘリだった!

以下は、読売新聞記事


那覇空港、「空自ヘリが誤認」 トラブルで防衛相が明言 西日本新聞 - 2015年06月05日(金) 10時46分 中谷元・防衛相は5日の記者会見で、航空自衛隊ヘリコプター1機と民間機2機が関係した那覇空港の離着陸トラブルについて、空自ヘリコプターのパイロットが、管制官からの他機への離陸許可を自らへの許可と誤認したのが原因と明言した。「民間機への離陸許可を誤認識して、離陸してしまったために発生した」と述べた。 再発防止に関し「航空機を保有する全部隊に、管制指示の厳守、基本手順の徹底を図るように指示した」と説明した。
ヘリ復唱「聞いていない」 那覇空港の管制官 西日本新聞 - 2015年06月05日 (金) 12時14分 航空自衛隊のヘリコプターなど3機が関係した那覇空港のトラブルで、発端となった空自ヘリが離陸する際、離陸許可の内容を復唱するヘリからの無線交信を管制官が「聞いていない」と話していることが5日、国土交通省への取材で分かった。 管制官から指示を受けたパイロットは、内容を復唱するのが航空管制の鉄則。ヘリのパイロットは当時、全日空機への許可を自らへの許可と誤認しており、管制官が復唱を聞いていればヘリの離陸を止めることができたとみられる。 全日空機からの復唱は管制官が聞いていた。交信が重なってヘリの復唱が聞こえなかった可能性もあり、運輸安全委員会は経緯を調べる。
空自ヘリ「待機」に反し離陸 管制指示違反か、那覇空港 西日本新聞 - 2015年06月04日 (木) 13時11分 那覇空港で航空自衛隊のヘリコプターが離陸滑走中の全日空機の前を横切ったのを機に、滑走路上で旅客機同士が衝突しそうになったトラブルで、空自ヘリは管制官から「待機」の指示を受けていたのに離陸していたことが4日、国土交通省への取材で分かった。 ヘリの操縦士は全日空機への離陸許可を自らへの許可と誤認して飛び立っており、ヘリの管制指示違反の可能性が高い。 運輸安全委員会の航空事故調査官3人は4日午前、那覇空港事務所(那覇市)を訪れ、調査を始めた。空自ヘリの横断飛行は、その後のトラブルの契機になっており、管制官と操縦士らとのやりとりが、今後の調査の焦点となる。
那覇空港、管制指示の時期焦点に JTA「着陸継続の方が安全」 西日本新聞 - 2015年06月04日(木) 17時53分 航空自衛隊ヘリコプター1機と民間機2機が関係した那覇空港の離着陸トラブルで、管制官から着陸やり直しの指示を受けた日本トランスオーシャン航空(JTA)機のパイロットが、そのまま着陸した理由を「着陸を継続した方が安全だと判断した」と話していることが4日、JTAへの取材で分かった。 着陸やり直しの指示について、国土交通省はこれまで「着陸前に出した」としていたが、4日に「滑走路端を過ぎた後に出した。その時点で接地していたかは不明」と説明を後退させた。 管制官の指示のタイミングが適切だったかも、運輸安全委員会の原因調査の焦点となりそうだ。

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