福岡市城南区田島の住宅街で6日、サルを目撃したとの通報が福岡県警早良署などに相次いだ。同署によると、自宅2階のベランダでサルを見つけた女性(77)が首筋をひっかかれ軽傷を負った。区役所職員らが捕獲に乗り出したが逃げられ、7日も警戒している。
区役所などによると、サルは体長約80センチで、野生とみられる。雄雌の判別は不明。民家の屋根などをうろちょろしているところを多くの住民が目撃し、早良署には6日朝から日没まで通報が40件以上相次いだ。区職員3人が網を持って捕獲に当たり、屋根や道路を歩いている姿を見つけたが、捕まえられなかった。7日も「サルが出た」との通報があり、住民に注意を呼びかけている。
サルが目撃された地域は城南区役所から南へ約1キロの住宅街。周辺には福岡市地下鉄・別府駅、田島小などがある。福岡市動物園によると、野生のニホンザルは約16キロ離れた福岡と佐賀の県境に生息している。「成長して青年期となった雄が群れから追い出されたのだろう。食べ物を与えたりせず、刺激を与えないことが大切」としている。【下原知広】