2014年11月28日(金)
昨日、『半日・有給休暇』 を取得して、博多座で公演中の人情喜劇 【笑う門には福来る】 藤山直美主演 を見てきました。
 (この方向の写真はいつものショットで マンネリ気味ですが・・・)
演劇のテーマは、吉本新喜劇や花月劇場を運営し、関西の笑いを支えてきた 『吉本興業』 の創立者・吉本せい の一代記。

その『吉本興業』のストーリーを制作・上演したのは、『ライバル会社』 の 【松竹】! 【松竹】制作なのに、ライバル会社を讃える演劇を上演する度量の深さ!
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いまや、毎日吉本興業所属のお笑いタレントがTVに出ていない日は、全くありませんが、 創立当初は、老舗興行会社(松竹など)と比べられ差別されて落語家も観客も呼べない 状態が長く続いたとのこと。
興行が軌道に乗った昭和初期には、全国に47館の直営劇場を擁したほどの成功を納めた。
しかし、第二次世界大戦(太平洋戦争)によって、大阪は一面の焼け野原と化し、 大阪にあった、劇場や購入したばかりの通天閣(初代)など全てを失うこととなる。
一度はへこたれそうになるが、「こういう時こそ人々は笑いを求めている」 「笑いは生きる力を授けてくれる」の信念から再び立ち上がり、現在の隆盛に至る。
そういう長いストーリーを2回の休憩をはさんで、3時間45分に亘って見せてくれました。
ただ、これまでの藤山直美の人情喜劇と比べると 『笑える』 要素が少なかった。 これは、重厚長大な脚本(佐々木 渚)によるものと思われます。
博多座・公式サイトより引用 「笑う門には福来たる 」 ~女興行師 吉本せい~ 矢野 誠一 原作(中央公論社刊) 小幡 欣治 脚色「桜月記」より 佐々木 渚 脚本 浅香 哲哉 演出
<みどころ>
「女太閤」と呼ばれ、お笑い王国・吉本興業の創始者である吉本せいの波乱に満ちた人生を、博多座を何度も沸かせてきた喜劇役者・藤山直美が演じる。 放蕩旦那のせいで嫁ぎ先の家業が倒れても、めげずに夫婦二人三脚、手に手を取っての再出発。寡婦となっても誠実さと勝負師としての勘どころの良さで通天閣を手に入れるほどの成功を収めたその人生は、これまでにも『花のれん』『桜月記』など数々の舞台、映画化されたいわばジャパニーズドリーム! 戦前の芸人たちの生きざま、そして桂春団治らの落語、エンタツ・アチャコなどの漫才、さらに笠置シヅ子までの華々しい演芸史の変遷も楽しめる。 共演は市川月乃助、あおい輝彦、林与一、石倉三郎、仁支川峰子、川崎麻世、大津嶺子ら豪華な顔ぶれ。実力派の俳優陣との関西弁での丁丁発止のやりとりは見どころ。 女手ひとつで興行界で成功した実在の女性の強さと哀しさを、軽妙に、そして情感たっぷりに描く必見の舞台です。
<あらすじ>
大阪は船場の荒物問屋“箸吉”に嫁いだ米穀商の娘“せい”。 芸事三味の夫に代わり、生まれたばかりの赤子を抱え店を切り盛りしてきたが、やがて夫が芸人を集めて興行師の真似事まで始めて、店は傾いてしまう。 伯父の最後の援助を元手に、せいは夫と二人興行師として生きていこうと決意する。 三年後、寄席主となったものの、所詮は三流の端席と一流の芸人や世間からも冷たくあしらわれる日々。それでも「大阪中の人を笑わせ、きっと日本一の興行師になったる!」と励まし合い前向きに生きていく。 寄席数(演芸場)も数十件に増えた頃、せいは奉公先から呼び寄せた弟の林正之助に、全ての寄席を廻って有り金を残らず集めるよう命じた。何としても一流寄席の仲間入りする為にも大阪一の噺家“桂春団治”に直談判して口説き落とさねばならない・・・・・。 せいはその後も様々な苦難を夫婦二人三脚で乗り越え、そして夫が急逝してからも尚、亡き夫の意志を継ぎ、笑いの王国“吉本”を築き上げる。


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テーマ:演劇
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