2014年2月12日(水)
こういうのは、『恥の上塗り』 と云うものではないだろうか?
ゴーストライターに破格の安値で作曲を発注し、自らは大儲けしていた佐村河内 守が 『お詫び』 の FAX を マスメディア各社に送ったとのこと。
それによると、一応 「お詫び」 はしているが、自らが第2級の聴覚障碍者であった ことは、改めて主張した上で、3年程度前から回復してきたと強弁している。
ここに至ってそういう言い訳をしても、『それもウソだろ!』 と思われるに違いない のだから、こういう言い訳は見苦しいこと限りなし。
「代作」は、新垣 隆氏と佐村河内 守二人だけの秘密であって、妻も知らなかったと云う。
しかし、報道によれば交響曲第1番「現代典礼」の手書きチャートの筆跡は妻のものだと、 妻の母親が証言しているから、当然知っていただろう。
買うか買うまいかと迷っていた【週刊文春】を発売から3日ほど経ってから買ってみた。 新垣氏の記者会見で殆ど全部語られているだろうと思って読んでみると、記者会見では 出てこなかった幾つもの裏話が出てきた。 それを、ここで書くと、ネタバレになるので、【週刊文春】をお読みください。
そう云えば、その【週刊文春】では、佐村河内夫妻は、新垣氏への携帯メールで 「自殺してお詫びする」と何度も送っているらしいので心配していたが、思い留まった?
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当ブログでは、NHKスペシャル 【魂の旋律 ~音を失った作曲家~】 放送直後に この話を真に受けて、当ブログ記事 【“現代のベートーベン” サムラゴウチ マモル NHKスペシャル】 で肯定的に御紹介しました。(2013/3/31) 不名を恥じ、お詫び致します。
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この事件に関して、法政大学教授・元日本テレビ「NNNドキュメント」ディレクターの 水島宏明さんが、注目すべき記事を書いているので、リンクを御紹介します。
「聴覚を失った現代のベートーベン」佐村河内守 なぜテレビはダマされたのか? 水島宏明 - 2014年2月7日 8時31分 詐欺に騙される側の心理についても言及されていて興味深いものです。
さて、冒頭の 【FAX】 での弁明について、詳しく報じていた【東京新聞Web版】を 引用すると以下の通り。

しかし、こういう詐欺の事態が明らかになっているのに、マスメディアは、いまだに 『佐村河内さん』 と 『さん 付け』 扱いしている。 甘いのではないか?
「3年前から言葉聞き取れた」 佐村河内さんが謝罪文 (東京新聞)- 2014年2月12日(水) 広島市出身の被爆二世で「両耳の聞こえない作曲家」として知られた佐村河内守(さむらごうちまもる)さん(50)の楽曲が別人の作品だった問題で、佐村河内さんが十二日、「三年前くらいから言葉が聞き取れる時もあるまで回復していた」と明らかにし、近いうちに公の場で謝罪する意向を示した。代理人の弁護士を通じて直筆の謝罪文を東京新聞など報道機関に送付した。
 12日未明、佐村河内守さんの代理人の弁護士から ファクスで送られてきた謝罪文 【47News】
作曲家の新垣隆さん(43)が代作していたことは「二人きりの秘密。うそがバレてしまうと身の破滅になると恐れていたので妻にも誰にも話していません」と記した。
佐村河内さんは「三年前くらいから耳元ではっきり、ゆっくりしゃべってもらうと、こもってゆがむ感じはありますが、言葉が聞き取れる時もあるまでに回復していました」と説明。体調が悪いと聞き取れないこともあるとしている。だが、かつて聞こえていなかったことは真実だとし、六日の記者会見で「初めて会った時から耳が聞こえないと感じたことはない」と指摘した新垣さんの発言には「事実と違う」と反論した。
文書は便箋で計八枚。取得した聴覚障害二級の身体障害者手帳について、専門家の検査を受けて二級でないと判定されれば手帳は返納するとの意思を示した。
「偽って生きてきたことを深く恥じています」「売名行為と見られても仕方ない」などと悔いる言葉もつづられている。
ソチ冬季五輪で曲を使用するフィギュアスケートの高橋大輔選手や東日本大震災の被災者、被爆者らに対しては「本当に多くの人たちを裏切り、傷つけてしまったことを心から深くおわびします」と謝罪した。
◇謝罪文の要旨
多くの人たちを裏切り、傷つけてしまったことを、心から深くおわびいたします。自分を偽って生きて来たことを深く恥じています。私の要求に十八年もの間応じて来たことから、人生が狂ってしまった新垣さんに対しても、おわびします。
聴覚障害二級で手帳をもっていることはまちがいありません。聞こえなくて、ひどい耳鳴りに悩まされ続けていたことは本当です。三年前くらいから、耳元で、はっきり、ゆっくりしゃべってもらうと、こもってゆがむ感じはありますが、聞き取れる時もあるまでに回復していました。ただし、体調が悪い時は聞き取れないこともあります。
もうこれ以上、うそにうそを重ねるのはやめると決めました。耳のことは専門家による検査を受けてもいいです。二級ではないと判定されたのなら手帳はお返しします。
新垣さんとの関係は二人きりの秘密でした。私が被爆二世であることも真実です。両親は被爆者手帳を持っております。
私がやってきたことは売名行為と見られても仕方のないこと。しかし、被爆者や震災の被災者、障害を持った人の助けになればという気持ちもありました。私を信じてくれた方々に、もっと大きなショックを与えてしまったことになります。
近いうちに必ず公の場で謝罪をさせていただきます。
(東京新聞 Web版 2014年2月12日)
これに対して、新垣隆さんは、マスメディアの取材に対して 「先日の会見と『週刊文春』のインタビューでお話ししたことが全てです」 とするコメントを発表した、とのこと。
代作の新垣さんがコメント 会見で話したことが全て (東京新聞)- 2014年2月12日(水) 18時40分 「両耳の聞こえない作曲家」として知られた佐村河内守さん(50)が文書で謝罪したことを受け、楽曲を代作していた作曲家の新垣隆さん(43)が12日、「先日の会見と『週刊文春』のインタビューでお話ししたことが全てです」とするコメントを発表した。
新垣さんは「近日中に公の場で謝罪をされるとのことですので、その時の言葉を待ちたいと思います」としている。
佐村河内さんは「3年前くらいから言葉が聞き取れる時もあるまで回復していた」と明らかにし、近いうちに公の場で謝罪する意向を示した。
(共同) 2014年2月12日 18時40分

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