観劇レビュー&旅行記
【観劇レビュー&旅行記】を中心にFC2上で、私も思いを気の向くままに書いてゆきます。 政治・時事評論は 【JUNSKY blog 2016】 に引続き運用します。リンクの一番上に記載しています。


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MET OPERA ベルリオーズ 【トロイアの人々】 を観る
2013年1月26日(土)

 この処、毎週・週替わりで公開されている 

   METroporitan OPERA Live Viewing

 今週、きょうから始まったのは、フランスの作曲家ベルリオーズが作曲した

  【トロイアの人々】 Les Troyens (全5幕)

   休憩2回と「カーテンコール」を含み、総上映時間 5時間20分 の 長丁場!

 第1幕 と 第2幕 が続けて上演されて1回目の休憩

 第3幕 と 第4幕 が続けて上演されて2回目の休憩

 第5幕 と カーテンコール で終幕


 第1幕 と 第2幕 を取り仕切ったソプラノの デボラ・ヴォイト

 第3幕 から 終幕 を取り仕切ったメゾ・ソプラノの スーザン・グラハム

の歌唱はサスガであったが、

後半の舞台でアエネアス役を務めたテノールの ブライアン・イーメル(33)が完璧。

 ブライアン・イーメル にとっては、METデビューだったと云うことだが、新星が

鮮烈なデビューの常套“手段”である、『急遽代役』 での出演だったとのこと。

 マルチェッロ・ジョルダーニと云う歌手が降板して急遽英国から呼び出されたらしい。

2回目の休憩時に、ブライアン・イーメルへのインタビューがあったが、彼は幸いにも

他のプロダクションで、【トロイアの人々】 でアエネアス役をやったことがあった。

クリスマスイブにニューヨークに着き、実質1日しかリハーサルができなかったとのこと。

 メトロポリタン・オペラハウスでは、万が一の際の代役をやれる歌手の経歴と実力

そして各自の日程のリストを持っていて、直ぐ様対応できるようにしているのだろう。

 去年の、ワグナーの 【ニーベルンクの指環】 でジークフリートと云う大役をやった

テノール歌手 ジェイ・ハンター・モリス も 『急遽代役』 だったが見事歌いきった。

 さすがに、5時間を超える公演だけに、開演時はそれほど眠くは無かったのだが、

やはり、数回短い居眠りをしてしまった。

 特に、いつも書いているように、「愛しています」という意味の様々な表現で10回前後

も同じことを繰り返すところ等、3回目位以後は、ウトウトと・・・

 実は歌手にとっては、そこが聞かせどころなのですが・・・

 ところで、このオペラはフランス語上演である。

 【ニーベルンクの指環】 で ブリュンヒルデ をドイツ語で演じたデボラ・ヴォイト

が、本作ではフランス語で歌っている。 オペラ歌手は何語でも歌えなくてはならないのだ。

 もちろん、デボラ・ヴォイトだけでは無く、出演者全員がそうである。



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第7作 ベルリオーズ《トロイアの人々》

上映期間:1月26日(土)~2月1日(金)

指揮:ファビオ・ルイージ 
演出:フランチェスカ・ザンベッロ
出演:
 デボラ・ヴォイト(カサンドラ)、
 スーザン・グラハム(ディドー)、
 ブライアン・イーメル(アエネアス)、
 ドゥウェイン・クロフト(コロエブス)、
 クワンチュル・ユン(ナルバル)
 ※マルチェッロ・ジョルダーニは降板し、ブライアン・イーメルが出演します。
MET上演日:2013年1月5日 上映時間:5時間17分(休憩2回)



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METroporitan OPERA 公式サイトより






  《トロイアの人々》で鮮烈なMETデビューを飾った新星テノール

 超大作《トロイアの人々》のアエネアス役で急遽の代役に抜擢され、鮮烈なMETデビューを飾ったテノールのブライアン・イーメル。パワフルかつ情熱的な演唱で、大喝采を浴びた感動的なデビュー公演の様子を伝えた現地ニューヨークタイムズの記事をご紹介します♪ 彼の力強く輝かしい高音は本当に圧倒的です!!一聴の価値あり!

クリスマスの翌日にベールがはがされたテノール
ニューヨークタイムズ 2012/12/27 by Anthony Tommasini

 アメリカ人テノールのブライアン・イーメルが、メトロポリタン歌劇場でのベルリオーズ《トロイアの人々》の公演にて、カーテンコールに姿を現したとき、すべてのキャストが舞台上に並び、観客と一緒になって、長い拍手喝采で彼を称えた。
 歌手たちがこのような行動をとったのは、この若き同僚が、急な依頼でアエネアスという大役でMETデビューを飾ったことへの歓迎の賛辞だけではないようだ。キャスト陣、特に、今回も壮麗な歌声で魅惑的なディドー役を演じた輝かしいメゾソプラノのスーザン・グラハムは、イーメルがこの至難の大作フランス・オペラの中心をなす英雄を、情熱をこめて堂々と歌い上げ、公演を窮地から大成功へ導いてくれたことに心から感謝している様子だった。(中略)

 イーメルの歌声は全体として、仄暗い色合いで逞しく、速いヴィブラートと素朴な質感があり、声域すべてに渡って安定している。最終幕、アエネアスが愛するディドーを捨て、ローマを建国する自らの宿命を成就しようと決意する難関の場面では、イーメルは疲れを見せるどころか、激しいほど自由に歌い上げ、力強い高音で聴かせた。しかし、彼が最も輝きを放っていたのは、柔らかい高音で歌うグラハムとの掛け合いだった。頼もしいアエネアスをそばに、グラハムはさらに抒情豊かに、とろけるような歌声を響かせていた。(中略)

今日のデビュー公演は、実質的には、イーメルにとって初の舞台稽古のようなものであり、1月5日(土)のライブビューイングで最終日を迎える公演期間を通して、さらに見事に開花するであろう。

ブライアン・イーメル プロフィール:
 2012年6月、英国ロイヤルオペラによる新演出《トロイアの人々》アエネアス役を演じる。また同年12月、同歌劇場にて新演出マイアベーヤ《悪魔のロベール》題名役、今シーズン初めには同歌劇場初演のドヴォルザーク《ルサルカ》王子役で出演。
 最近ではヒューストン・グランドオペラでヴェルディ《椿姫》のアルフレード役、リリック・オペラハウスのグノー《ファウスト》題名役などで活躍している。今回がMETデビューとなる33才の期待のテノール。




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2013年1月18日金曜日METの総力を結集させた超大作!《トロイアの人々》のみどころ


いよいよ、ベルリオーズの超大作オペラ《トロイアの人々》がMETライブビューイングに登場する。


この作品は、19世紀フランスのロマン派音楽の革命児ベルリオーズが、少年時代に熱中したウェルギリウスの古代叙事詩を原作に、精魂傾けて完成させた歴史大河ドラマである。これまでは、あまりに演奏至難なため、作曲家の生前には完全な形の上演は行われず、フランス語での全曲上演は1969年にようやく実現している。日本ではまだ全曲舞台上演は行われていない。


第1部の舞台となるトロイア、第2部の舞台となるカルタゴ、いずれも最初は群衆の歓喜によって始まり、平和の到来と国家の繁栄が歌われる。それに対し、トロイアの王女カサンドラとカルタゴの女王ディドーは、ひたむきな愛に生きようとしながらも破れ、国家の滅亡の未来を見通しおののくという点で共通するヒロインである。


《トロイアの人々》では、群衆を受け持つ合唱が重要な役割を果たすが、この群衆は、純粋で善良でありながらも、いとも簡単に欺かれ、歓喜し、悲嘆し、畏れ、怒り、混乱し、繁栄から破滅への道を突き進んでいく。それに対置されるのが、賢明ではあるが、孤独な宿命に苦しむ、個人の愛の悲劇なのである。


こうしたロマン主義の極致ともいうべき大河オペラは、METのもっとも得意とするところ。《トロイアの人々》を上演するためには、5時間以上にも及ぶ演奏時間を乗り切るスタミナに加え、観客を楽しませるに足るスペクタクル性が欠かせないからだ。その点、今回のMETのザンベッロ演出の舞台は、キャスト、スタッフ合わせて1000人規模という《アイーダ》に匹敵する壮麗さ。映像カメラワークともども、迫真のドラマを展開してくれるに違いない。


第一の聴きどころは合唱。ベルリオーズならではの豪快かつ繊細な管弦楽とともに、この曲では合唱が大活躍する。METの合唱は、体質的にとてもロマンティックなので、この難曲をものともせずダイナミックに歌ってくれるはずだ。

二人のヒロインを歌うのが、デボラ・ヴォイト(カサンドラ役)とスーザン・グラハム(ディドー役)という、豊かな情感と芯の強い声を持った歌手であることも、期待をそそる。まさに適役である。


この大作が、首席指揮者ファビオ・ルイージの棒によってどのように燃え上がり、鮮烈に表現されるかも聴きものである。


日本では未だにヴェールの向こうにあるといっていい《トロイアの人々》を鑑賞するのに、今回のMETライブビューイングは絶好のチャンスといえる。


林田直樹(音楽ジャーナリスト
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テーマ:クラシック - ジャンル:音楽

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