2011年10月24日(月)
昨夜、10月23日(日)午後9時からの 【N響アワー】
私の大好きな交響曲の一つである、ソ連の作曲家
D.ショスタコヴィッチ の 【第5交響曲】
を ウラディミール・アシュケナージ の指揮での演奏

この曲は、CDを何枚も持っているし、生演奏も何度も聴いています。
生演奏の中では、ロシアの指揮者・フェドセイエフがウィーン交響楽団を指揮し
アクロス福岡 で演奏したものが、私的には最高の出来(好み)であったと思います。
取分け、第3楽章のテンポのゆっくりした、それでいて緊迫した演奏は
背筋がゾクゾクする感動を味わいました。
しかし、今日のテレビでのアシュケナージは、テレビ映像と音声にも拘らず、
緊張感にあふれ、静寂さと大音響の迫力あふれた大熱演でした。
演奏開始前の解説では、アシュケナージ氏は、ショスタコヴィッチが審査員を
務めていたピアノ・コンクールで優勝した経歴を持ち、言わば恩師のような関係
とのお話。
番組では、アシュケナージ氏へのインタビュー映像を放映。
スターリン体制下でのムツカシイ状況など背景とショスタコヴィッチの想いを
彼自身の解釈で説明されていました。
ショスタコヴィッチ自身は『政治的発言』は殆どしていないが、「音譜に全て
想いを込めている」と語っていたそうですから、演奏家の解釈が決め手です。
先生の曲に篭められ隠された意図(メッセージ)を 再現しようと渾身の力を
込めた指揮ぶりでした。 その姿にも感動させられます。
特に、第3楽章は『静かな緩徐楽章』では、全くなく、極めてメッセージ性と
精神性を緊張感のなかに表現された力強い「珠玉の演奏」だったと思います。
このような気持ちは、所詮「文章」では表現できないものです。
もちろん、各楽章とも緊迫感があり、特に4楽章の抑えた表現と最後の爆発は
ショスタコヴィッチの怒りの爆発と「勝利宣言」のようにも見えます。
彼にとっての「勝利宣言」がまとまって現れるのは【交響曲第10番】の
第3・第4楽章の 【D-Es-C-H】 (レ-ミ♭-ド-シ) の連発を待つことに
なりますが・・・
【DSCH】は Domitori SCHostacovich すなわち彼自身を示します。
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NHK 公式サイト の解説から 音に込められた真意 ショスタコーヴィチの「革命」
1926年にわずか19歳で作曲した「交響曲第1番」が初演され、 ソビエト楽壇のみならず世界の注目を集めたドミトリー・ショスタコーヴィチ。 以来ソ連体制と向き合いながら独自の作風を確立し、生涯に15の交響曲を残した。 番組ではソビエト、ロシア情勢に詳しいジャーナリストの小林和男氏をスタジオに招き 「革命」の呼び名で親しまれているショスタコーヴィチの代表作、交響曲第5番を特集。
N響桂冠指揮者ウラディーミル・アシュケナージの指揮でお届けします。
交響曲 第5番 ニ短調 作品47 ( ショスタコーヴィチ作曲 )
管弦楽 : NHK交響楽団
指 揮 : ウラディーミル・アシュケナージ
[ 収録: 2011年6月8日, サントリーホール ]
-------------------------------------------- - 司 会 - 西村 朗 ( 作曲家 ) 黒崎めぐみ (アナウンサー)
司会者紹介ページへのリンク
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テーマ:クラシック
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