2010年11月6日(土)
リヒャルト・ワグナーの楽劇 【ニーベルングの指輪】 より 「前夜祭・ラインの黄金」
を METライヴ・ビューイング で観ました。
全く新しい解釈と演出と装置のようで、全て新プロダクション(制作)

床機構は、機能としてはシンプルなのですが、その総重量が45トンもあり、
メトロポリタン・オペラの舞台床を補強しなければならなかった、との話。
舞台を短冊状に「24枚のパネル」(パネルと言っても大掛かりだが)
に分割し(魚の骨状)、それぞれが独立して回転するというもの。
場面によって、様々なパターンの表現をしています。
パネルの表側は平面で、裏面は薄い三角形(下の写真) 
出演者の歌唱力は確かなものですが、最近はスリムな女性歌手が多い中で、
20世紀形というか立派な体格の女性歌手が主役級で登場。(上の写真右端)
ちょっと場違いな感じ・・・
有名な楽劇ですが、DVDで見たことはあったものの、日本語字幕なし
だったので、ストーリーを初めて理解しました。
欲に眼がくらんだ人々(実は神々)の財宝や「黄金の指輪」を奪う
騙しあいと殺し合いの世界です。
その「黄金の指輪」が 【ラインの黄金】 であり 【ニーベルングの指輪】
なのです。
この後、三夜に亘って上演される(実際には連続上演はめったに無い)
【ワルキューレ】・【ジークフリート】・【神々の黄昏】 を貫く
基本的な伏線が織り込まれているのでしょう。
METでは、2年がかりで 4部作全て を上演するようです。
そして前述の舞台機構は、4部作全て に共通して使用されるそうです。
 (上の写真の縦長のパネルが、その舞台「床機構」)
***********
【メイキング映像】
本編 開始前にメイキング映像と 歌手へのインタビュー(英語)そして
新演出に関わるバックステージの状況と歌手たちの練習風景を見せてくれるので、
これも大いに興味を引きました。
【日本語字幕】
オペラ映画の日本語字幕は、劇場公演の字幕よりは相当見易くて理解し易いですね。
なにしろ、劇場公演の場合は、上手下手(左右)に縦型ディスプレイに暗い小さな文字
という場合が多く(舞台額縁上に横型ということもたまにはありますが)、
舞台の進行と字幕を同時に見ることがほぼ不可能で、劇に没入できないというのが欠点です
が映画版の場合は臨場感には欠けるとはいえ、ストーリー展開がぶつ切りになることなく
オペラの世界に入り込めていいですね。
******************************* ランキングの応援をよろしく  にほんブログ村 *******************************
【松竹株式会社 METライブビューイング・公式サイトより】
リヒャルト・ワグナーの楽劇 【ニーベルングの指輪】より 「前夜祭・ラインの黄金」
指揮:ジェイムズ・レヴァイン
演出:ロベール・ルパージュ
出演:ブリン・ターフェル、ステファニー・ブライズ、 リチャード・クロフト、エリック・オーウェンズ
はじまりはニーベルング族アルベリヒがラインの娘たちから「ラインの黄金」を奪ったことだった。
黄金から指環を作れば無限の権力を得られるのだ――。
その頃神々の長ヴォータンは居城ヴァルハルを建てた報酬のことで巨人兄弟ともめ、火の神ローゲの知恵で地底のアルベリヒの元へ宝を求めに行く。 そこで指環の存在を知ったヴォータンは狡猾にそれを取り上げるが、指環には呪いがかけられ、巨人に渡す羽目になる。城は完成。しかし神々の、世界の滅亡が始まっていた・・・。
足かけ30年をかけて完成させた、ワーグナー畢生の大作の序夜。 鮮やかなオーケストラの表現力と声を極限まで拡大して描く大河ドラマで、どの時代の感情や哲学もリンクする驚くべきオペラだ。 これほど世界中のオペラハウスが威信をかけて制作するオペラもないだろう。
メトロポリタン・オペラ2010-2011シーズン開幕!! オープニング・ナイトのNY現地レポート 2010.10.05
MET史上最大の挑戦!新演出《ラインの黄金》を現地メディアが絶賛! 2010.10.12
《ラインの黄金》新演出の魅力をご紹介!NY現地レポート第2弾! 2010.10.25
【松竹株式会社 METライブビューイング・メルマガより】 2006年にメトロポリタン・オペラの総裁に就任、そして、世界中の 映画館でMETの最新オペラ公演を上映するというこの画期的な企画 【METライブビューイング】を立ち上げた、P・ゲルブ総裁から、 日本のファンの皆様に 新シーズンにむけてスペシャルメッセージ映像が届きました。
こちらからご覧ください↓ http://www.shochiku.co.jp/met/
- 関連記事
-
テーマ:クラシック
- ジャンル:音楽
|