2010年6月19日(土)
この映画の大半が、バイク事故の一瞬と、その状況を思い出そうとする女性 を描いたものである。
バイクと大型トラックが衝突する直前までの映像は何度も現れるが 衝突の瞬間からその後の映像は、映画の最後まで出て来ない。
主人公・泉美の記憶が途切れているためだ。

主人公・泉美役であり、この映画の大部分に出演しているのは、最近ブレークしている 北川景子さん である。
先日テレビのトークショーに出演していたが、今の大ブレークに至るまでは 超順調な道のりでは全く無く、オーディションを受けまくっていて、その数は ゆうに百を越えたとのことであった。
人気が出始めるまで、挑戦し続けて、へこたれなかったことが【成功の基盤】である。 普通は「成功の秘訣」という表現をするが、「秘訣」では百回もオーディションを 受けまくった、という実態にふさわしくない。
なかなか映画のテーマを良く掴んだ演技であったと思う。
特に、最終盤で、事故当時の状況を思い出すところは鬼気迫っている。

相手の恋人・淳一役は、最近良く映画に出ている 岡田将生。 先日見た 映画【告白】でも生徒の本音を読めない熱血教師を演じていた。
田口トモロヲが泉美が通う精神科医を押さえ気味に演じていて好感が持てた。
『太平洋戦争』で恋人を亡くした老婆を菅井キンが演じている。 ワンショットの出演シーンであるが、道理無い戦争で恋人を奪われた多くの女性の 思いを込めた、短いが重要なシーンである。 突然交通事故で身近な人を失った人々と戦争の犠牲者を関連付けた演出であろう。
バイク(といっても原付だが)にも車にも乗る私にとっても他人事ではないし、 殆どの人々にとって、いつ起こるか解らない話である。
******************************* ランキングの応援をよろしく  にほんブログ村 *******************************
公式サイトは、ここをクリック
 瞬 またたき - goo 映画
goo映画による 【作品解説・紹介】 叔母の経営する生花店で働いている泉美は、美大生の淳一と付き合っていた。ある日、淳一の運転するバイクで桜を観に行った二人は、交通事故に遭遇。淳一は死亡し、泉美だけが生き残ったのだが、泉美は事故当時の記憶を無くしていた…。泉美は淳一への罪悪感から、事故の記憶を取り戻そうとメンタル・クリニックに通うが、どうしても思い出せない。そんなある日、弁護士・真希子に出会った泉美は、彼女に事故原因の解明を依頼する。
河原れんの同名小説を、『解夏』の磯村一路監督が映画化した愛と喪失の物語。北海道の美しい自然の中で、若い恋人たちが悩みながら成長していく姿と、記憶を失った女性が徐々に自分を取り戻して行く姿を描く。恋人を亡くした主人公・泉美を演じる北川景子は、映画冒頭では生気もなく、セリフ回しも単調。しかし、ストーリーが進んで行くごとに生命力を増していく見事な演技の変遷を見せ、彼女の女優としての成長を感じさせている。淳一を演じた岡田将生も、自分らしい生き方を求めて悩みつつも、恋人を愛し抜こうとする大学生を好演。物語のひとつのクライマックスである交通事故のシーンでは、北川、岡田共に迫力の演技を披露している。
【スタッフ・キャスト】
監督・脚本:磯村一路
原作:河原れん
出演 北川景子:泉美 (交通事故後、精神科に通う) 大塚寧々:弁護士 (多忙なストレスから精神科に通う) 岡田将生:淳一 (泉美の恋人の画学生) 史朗 永島暎子:淳一の母親 深水元基 千崎若菜 田口トモロヲ :精神科医 清水美沙:泉美 の叔母 菅井きん:戦争で恋人を亡くした昔の娘さん 徳井優 森下能幸 ジョニー吉長
- 関連記事
-
テーマ:今日観た映画
- ジャンル:映画
|