2010年6月5日(土)
テーマも描かれ方も極めて重い深刻な映画である。
松たか子主演の映画 【告白】 を見た。
昨今流行している『相手は誰でも良かった・殺人事件』を被害者の親と 加害者本人の闘いとして描いている。
テレビドラマ【海音】であったような、加害者と加害者家族にも 同情的に描く方法ではない。

加害者の少年が如何に残虐であるか、そして加害者の命を保障しているのが 少年法であることを強く訴えている。
(以下、ネタバレあり注意!)
加害者の少年は、第一の被害者(幼児)だけではなく、同級生の少女も殺害する。 殺人者として社会に『認められたい』ばっかりに。
その幼児は担任の教師・森口悠子(松たか子)の子どもである。
映画は、この教師が終業式に当たって娘を殺害した犯人(実名は明かさず、このクラスの生徒A・B)と特定して、犯罪の手口を説明するところから始まる。 同級生には、すぐにそれが誰であるか判明する。(同級生の間にオンタイムで携帯メールが飛び交い、犯人の実名を特定してゆく様がすさまじい) そして生徒Aは同級生の少女殺害直後、 自らの名前を歴史に残すために 『学校の講堂で自らを爆破して殺すと共に、周りの多数の同級生を道連れにして殺害するために演壇に爆弾を仕掛けた』 と予告する映像を自らのブログに“事前に”流す。
爆弾を仕掛けたのは彼に理解を示す同級生の少女を殺害する前であるから、 この少女も偶然殺された訳ではないようである。 少女は「○○君(犯人A)はマザコンだ!」と本人に鋭く言った直後に殺された。 これは映画の一つのテーマである。
最初の幼児殺害に加わった同級生BはHIVに感染したものと思い込んで精神を病み、 母親(木村佳乃)が見かねて心中しようと包丁を持って子どもの部屋に行くが、 返り討ちにあって母親だけ死んでしまう。 息子が母親を殺害した訳だ。
結局、複数の殺人を犯した少年A・B二人は生き残っているという結末である。
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映画の核を成す殆どの部分が、松たか子の“一人芝居”である。 しかし、この難しい役どころを全力投球で演じているように見えた。
とばっちりで殺される同級生の少女役は、後日必ずブレークするであろう!

クールビューティ 福田麻由子にもイメージは似ている。 (顔立ちが似ているという話ではない)

(クリックで拡大 生徒はみんな笑顔だが、森口悠子のみ怒りの表情)
「公式サイト」や「Yahoo映画」「goo映画」等を捜しまわったが、 生徒達の配役が掲載されたサイトは全くなく、キャスト不明
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<後日追記>
ようやく、熱狂的ファンの方のブログの【映画「告白」全キャスト】 から名前が判明した。
 (画像をクリックで拡大;http://kokuhaku-shimasu.jp/urakokuhaku/index.html )
【生徒一覧】
役名は北原美月といい、【橋本 愛】 という“モデル”らしい。
 出典:日本タレント名鑑 【橋本 愛】 子役 女優、熊本出身 1996年1月12日生まれ 身長 / 体重 162cm / 40kg
【橋本 愛】さんについては、当ブログの別の記事もクリックしてみて
最初に殺される幼児の役は、いまTVドラマ 【Mother】 に出演中の 達者な子役・芦田愛菜 のようだ。
深夜上映で、観客は50人程度。
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 告白 - goo 映画
公式サイト
goo映画による 【作品解説・紹介】 女教師・森口悠子の3歳の一人娘・愛美が、森口の勤務する中学校のプールで溺死体にて発見された。 数ヵ月後、森口は終業式後のホームルームにて「私の娘はこの1年B組生徒二人に殺されたのです」と衝撃の告白をし、ある方法にてその二人の生徒に復讐する。 そして4月、クラスはそのまま2年生に進級。犯人のひとりAはクラスのイジメの標的になっていた。そして、もうひとりの犯人Bは登校拒否し、自宅に引きこもっていた…。
2009年の本屋大賞を受賞した湊かなえの同名小説を、『嫌われ松子の一生』の中島哲也監督が映画化。
娘を殺されたシングルマザーの教師を、松たか子が鮮烈に演じている。
中島監督は、これまでのポップな演出とは打って変わったリアリティあふれる映像を見せる。
一見無邪気に見える13歳の中学生たち。彼らの中に潜む残酷な心の闇が巻き起こした事件が、女教師の告白をきっかけに拡散していく様子は、観る者の心を波立たせずにはおかないだろう。 娘を殺された母を演じた松たか子、犯人Bの母を演じた木村佳乃、二人の母親を演じた女優たちも会心の演技。 子どもと母親の関係性、現代の子どもたちの生き辛さを、痛いほどに生々しく描き出した問題作だ。
【キャスト・スタッフ】 監督・脚本:中島哲也
原作:湊かなえ
出演 松たか子,岡田将生,木村佳乃
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