2010年2月10日(水)
先日(1/26)集客不振から福岡シティ劇場の閉鎖を発表した劇団「四季」の浅利慶太代表が、ファンの『悲鳴』にも似た声に応えて8月まで公演を続けることを発表しました。
 (福岡シティ劇場ロビーで行なわれた会見の様子)
この記者会見での浅利慶太氏の発言を要約すると *先日の「劇場閉鎖」の記者会見に対して地元ファンから悲鳴のような声が上がった。 *収支の問題だけで、お客様からの悲痛なメッセージを無視してはならない *創立時以来の“文化の東京一極集中の是正”の理念に改めて思い至った *これらの声に応えて、当面8月までは公演を続けることにした。 *9月以降については、この間の観客の状況(興行成績)によって判断させて頂きたい。 *しかし、ファンの方が無理して繰り返し見て頂くことは私の意に反する。 *ファンの方々が、これまで来たことがない人々を連れてきて頂きたい。 *初めて見て頂いた方々を必ず満足させる自信はある。
というような内容でした。 先日の『劇場閉鎖』の発表は一種のショック療法のカンフル剤だったのでしょうか?
以下、公式の発表をご覧ください。

劇団「四季」【公式ブログ】から 代表 浅利慶太が来福―福岡公演の 今後について会見を行ないました 2010-02-07 2月7日(日)、福岡シティ劇場にて、浅利慶太代表が、あらためて福岡公演の今後について会見を行ないました。
先日の会見で福岡シティ劇場での公演休止を発表した後、そのニュースをご覧になったお客様から、福岡での上演の存続を望む多くのご意見が、連日劇団に寄せられています。
この反響を劇団四季では重く受け止め、先日発表した計画を見直すこととなりました。それについて、九州の「四季の会」会員の方々をはじめとしたお客様に、代表である浅利慶太から直接経緯を説明させていただくため、再度会見が行なわれました。
午前11時。福岡シティ劇場ロビーにて、浅利から、お集まり頂いた在福マスコミ各社に、再び会見にご足労いただくことになったことへの深い謝辞が述べられました。続いて、公演休止を知ったお客様からの反響の数々について触れ、以下のように経緯を説明しました。
 (会見後の質疑応答の様子。)
「先日の会見以降、公演の休止を知ったお客様から、悲鳴のような反響が四季のホームページなどに寄せられています。お客様から頂くコメントは、毎日拝読しているのですけれども、これほど圧倒的な数のリアクションを頂いたのは初めてのことで、それらのほとんどは『福岡から撤退しないでほしい』という強烈なメッセージでした。
日々寄せられる、たくさんのメッセージを一つ一つ熟読した結果、単に収支の問題だけで、お客様からの悲痛なメッセージを無視してはならないと痛感し、劇団四季が創立時以来掲げてまいりました、“文化の東京一極集中の是正”の理念に改めて思い至った次第です。
そして、先日の会見の中で、あくまで希望として申し上げた『本年度中に数ヶ月の上演』を、現実の公演計画に載せて行くことを決定いたしました。この春からの具体的スケジュールとしましては、
4月 1日~4月18日まで 『クレイジー・フォー・ユー』(21回) 4月29日~5月 8日まで 『エビータ』(8回) 6月20日~7月18日まで 『春のめざめ』(29回) 8月の夏休み期間に子供たちのための無料招待公演
を予定しております。
その一方で、先日の会見で申し上げた通り、依然として我々には経営上のリスクを最小限に押さえなければならないという事情も残っております。したがって現時点でお約束できるのは、これらの公演のみとし、9月以降については依然として白紙の状態とさせて頂きたい。今後のことについては、これらのラインナップの興行成績を考慮して決めていきたいと思っております。
関連企業からのご支援が充分にいただけるなど、これまで劇場にお越しにならなかったお客様がご観劇いただける状況が生まれ、高い入場率で終了することができれば、ロングラン作品を上演することも視野に入ってくるかもしれません。 けれども、低い入場率で終われば、やはり福岡での公演は、残念ながらここまでで終了ということにならざるを得ません。
このように申し上げると、『四季の会』をはじめとする熱心なお客様が、無理をして普段より多くチケットをご購入いただくという事態を招きかねませんので、ここで改めてお願い申し上げたい。どうか無理をしてチケットをお求めいただくのはご遠慮ください。
一時的にご無理をなさっても、決して長続きはしません。むしろこれまで一度も劇場にお越しになったことのないお客様を、ぜひお誘いいただきたい。一度劇場にお越しいただければ、お客様の心を“掴んで離さない”自信はあります。
私どもも、なるべく多くのお客様に舞台を観ていただけるよう最大限努力し、正直な思いを申し上げていこうと思っております。これからも、どうか皆様の変わらぬご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い致します」
その後約1時間、マスコミ各社からの質疑応答に応えた浅利は、この日千秋楽となる『コーラスライン』の楽屋へ向かいました。
午後1時。舞台上には浅利の姿がありました。直接、自身の口からお客様にご説明申し上げたい。その思いから、劇団四季の舞台では異例の、舞台前の挨拶が行なわれることになりました。
「今日は『コーラスライン』千秋楽にお越しいただきまして、ありがとうございます。新聞、テレビなどの放送でお知りになった方も多いかと思いますが、入場者数の低迷など、経営上のリスクから、しばらく公演をお休みいただきたいとの会見を先日行なわせて頂きました。
その後、劇団四季に連日たくさんの方々からの『福岡での公演を続けて欲しい』というメッセージ頂戴しまして、こんなに思ってくださるお客様がたくさんいらっしゃるのに、このまま公演を実施するのかしないのか曖昧なままでは大変申し訳ないという思いに至り、先ほど改めて会見を開かせて頂きました」
浅利から事情が説明され、今後の公演スケジュールが発表されると、会場からはどよめきと割れんばかりの拍手が沸き起こりました。
「温かい拍手を頂き、本当にありがとうございます。ただ、福岡公演を支えるために無理をして普段より多く、何枚もチケットをご購入いただくということは、ご遠慮ください。それよりも、特に『クレイジー・フォー・ユー』などは、明るく、とても親しみ易い作品ですので、ぜひ、一度も劇団四季の舞台をご覧になったことがない方々をお誘いのうえ、劇場にお越しいただけましたらと思います」
浅利が退場したあと、ゆっくりと客席の照明が消灯され、舞台への夢、希望、祈りを描いた劇団四季ミュージカルの原点『コーラスライン』福岡公演千秋楽の幕が上がりました。
 (『コーラスライン』福岡公演千秋楽での舞台挨拶の様子) ******************************* ランキングの応援をよろしく  にほんブログ村 *******************************
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テーマ:劇団四季
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