2010年1月16日(土)
今日からNHKで始まった、リストラ請負会社の敏腕社員とリストラされる側の人々の人間模様を描く「土曜ドラマ」である。(6回シリーズ)

NHK公式サイト による このドラマの紹介は、ここをクリック
今日昼の「土曜スタジオパーク」(土スタ)に主演の坂口憲二さんが出演して役作りなどについて話していた。その中で、土スタの司会者の小野ふみえアナが「このリストラ請負会社は日本にはまだ存在せず架空の話なんですね。」と言っていたが、それは間違っている。
私の勤めている会社でも数年前に営業不振でやむなくリストラが行われたが、その時には会社経営陣はこれまで会社を一緒に築いてきた社員を自らリストラできず、この種のリストラ請負会社に丸投げしたのだった。 その際は、40歳以上の社員は全てこのリストラ会社の面接を受けることを強要され、私も一度面接に赴いた。 私は踏ん張ったが、会社の思惑通り対象者のほぼ半数がリストラされてしまった。 そのリストラ会社は【日本ドレーク・ビーム・モリン】(DBM)という外資系のような会社だった。
NHKの予告編を見たが、そのやり口は殆ど同じである。
複雑なやり口ではあるが、ごく簡単にまとめると ① あなたの仕事はありません。(またはなくなります。不要です。) ② 新しい世界を切り拓きませんか? ③ 今、退職される場合は退職金が割り増しになります。 ④ 次の職場を責任を持って紹介します。 ⑤ 再就職に有利な履歴書の作成や面接スキルを教えます。 ⑥ 仕事が決まるまで何年でもフォローしますし、サロンを使用して頂けます。 ⑦ 当社が提供するキャリアアップシステムをご利用頂けます。 などであった。(NHK予告編の内容も引用)
しかし、リストラされた方に聞いてみると、新しい仕事は結局自分のツテで探す人が殆どで積極的な職場紹介は無かった。英会話コースは東京にしかなかった。殆どフォローなどしてくれなかった。などの感想であった。 上記のサポート部分は、リストラ請負という仕事を確保するために会社側に売り込む宣伝文句に過ぎなかったようだ。 会社はリストラ宣言するときに、各社を調べて最もサポートとフォローの良いところを選んだので、信頼して欲しいという言い訳をしたが、結局DBMの宣伝に踊らされただけであった。 このスキームで数千万円も掛かったようだから、他に使い道があったのではないかと思う。
当時リストラされた大半の人々が今や社員や契約社員などの形で当社に再雇用されていたり、自立して当社の有力取引先になっている。あのリストラは何であったのかというのが実態だ。 ******************************* ランキングの応援をよろしく  にほんブログ村 *******************************
なお情報の公平を図るために【日本ドレーク・ビーム・モリン】(DBM) の公式サイトを紹介する。 http://www.dbm-j.co.jp/ ここに書かれている美辞麗句を信用するか否かはあなた次第。
NHK公式ページより 【みどころ】 このドラマについて
山本周五郎賞受賞の人気小説シリーズのドラマ化。 主人公は、リストラ請負会社に勤める面接官・村上真介。 真介は、不景気にあえぐ瀕死の会社に乗り込んで社員面接を行い、 希望退職という名目で相手を退職に追い込むプロ。 真介の面接相手は、“リストラ”という決定的な人生の危機に遭遇し、 激しく動揺し、自己を見つめ直し、究極の選択を迫られる。 「仕事」とは何か、「会社」とは何か。そして、「働く」とは何か?! 人が働くことの意味を問い直し、日本の職場に、明るい「明日」を探したい。
【原 作】 垣根涼介 「君たちに明日はない」「借金取りの王子」 【脚 本】 宅間孝行 【音 楽】 松本晃彦 【主題歌】 久保田利伸 「Tomorrow Waltz」 原作者のことば 垣根涼介 現在、中国を除き、世界的な不況の中にある。マスコミが騒ぎ立てるように百年に一度の不況とまでは思わないが、それでも紙面には連日のように、リストラ、減俸、会社更正法の文字が躍る。 しかし、こんな時代だからこそ、自分自身が改めて自分の仕事をする意味について考えてみる必要がある。何のために働くのか? 金のためか。出世のためか。はたまた家族のためか……たしかにそういう側面もある。が、これらの理由は、個々にとって切実な問題を含んでいても、所詮は状況的要因に萌した動機付けにしか過ぎない。状況さえ変われば、その労働意欲は一気に失速していく。 おそらくだが、仕事をする意味とは、「その仕事が好きだから」という単純極まりない理由にしか存在しない。また、社会的動物である人間には、そういう意味での自己実現しかありえない。──と思うのですが、みなさんは如何でしょう? 脚本家のことば 宅間孝行 原作がとても面白くて普通にファンでした。書かないか?とオファーが来て、自分が面白いと思ってた作品の脚本を依頼されるなんて光栄だと思いました。でも、ドラマでは、原作とはキャラを変えたり、原作にいないキャラが登場したり、ドラマオリジナルの展開も結構あります。読み物から観る物に変えたつもりなんです。上手くいってるかどうかを是非その目で確かめて下さい。 これが今回の俺の「仕事」。 このドラマの脚本を作るにあたって仕事って何だろうって事を色々考えました。俺は、書く仕事は好きじゃないけど、やるからには命懸けてます。金貰ってなんぼじゃなく、喜んで貰ってなんぼ。 だから観た人=観客が喜んでくれて初めて仕事と呼べるような気がします。 どうか、このドラマで俺のした事が「仕事」となりますよう。 そして、命懸けたのでなるべく多くの方にご覧頂けますよう・・・ 制作にあたって 屋敷陽太郎 私の記憶の中だけかもしれませんが、子どものときに観ていたテレビドラマに出てくるサラリーマンたちは、あまりカッコよくなかった印象があります。でも、いつの頃からか、会社という組織やそこで働く人々が、とってもスタイリッシュな存在として描かれるようになった気がします。 でも、実際に20年近くの社会人経験をしてみて、どんな職種のどんな立場の人々も、泥臭くて地味な仕事の連続の中で生きているように感じます。 このドラマの主人公・真介は、リストラ面接官。架空の職業です。職業だけ聞くとなんだか怖くて近寄りがたそうですが、全く違います。真介も一人の会社員に過ぎず、職場以外では結構情けない人間です。 陽子をはじめとして、真介が面接で出会う人々にもそれぞれの人生があり、色々な悩みや生臭い事情を抱えながら、日々の仕事をしています。 そんな登場人物たちと一緒に、高橋社長が真介に問いかける「仕事ってなんだ?」、への 答えを、考えていきます。
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