2009年11月30日(月)
およそ一月前(10月29日)に、記事を書いた、時空を超越した医学時代劇 【JIN 仁】
その後も、可能な範囲で見続けているが、なかなか味があるドラマである。
ここでは、坂本龍馬(内野聖陽)が言わば『狂言回し』を務めているように見える。 彼は、人の意見に耳を傾け、自説に拘らない自由人として描かれている。 また、金策もなかなかのものだ。

ここのところ数回は、青カビからペニシリンを抽出したり、そのペニシリンの効き目を強くするために純度を高める技術を手さぐりで「開発」してゆく様が描かれている。
昨日の放映では(前回も社名は出たようだが)、JINが「ヤマサ醤油」当主の濱口儀兵衛に対して、ペニシリン開発に必要な400両の資金を貸してくれないか相談して、これが実現するかどうかというイキサツを描いていた。 種痘研究所の火災後の再建に「ヤマサ醤油」が300両提供したことを「7代目当主」の言葉として言わせ、「300両あれば多くの人々を助けられる。まだ確立していない技術の開発に400両を使うことは有効なのかどうか?」と問う場面があった。
「ヤマサ醤油」とは、現存する醸造企業であるあの「ヤマサ醤油」のようだ。
多くの視聴者が同じことをしたようで、早速インターネットで「ヤマサ醤油」の公式サイトにアクセスしてみた。先週は過剰アクセスでサーバーダウンしたようだが、今回は比較的楽に公式サイトに辿り着くことができた。
そして、「ヤマサ醤油」の歴史のところを見ると、【種痘研究所の火災後の再建に「ヤマサ醤油」が300両提供した】 ことは事実であった。 ヤマサ公式サイト ヤマサの歴史 7代目・濱口儀兵衛(濱口梧陵) 参照 ただ、ペニシリンのくだりは見つけられなかったが、機材や図書の購入にさらに400両を提供したことは書かれている。 その部分を公式サイトより引用すると、 1858年(安政5年)、江戸(神田お玉ヶ池)にある種痘所が火災にあい、焼け落ちたときは300両を寄付し再建。 また、濱口梧陵傳によると、図書及び機械類の購入費のため更に400両を寄付し、その種痘所は、のちに西洋医学所と称し江戸唯一の西洋医学研究所となりました。(現在の東京大学医学部の基礎となる。)
このドラマがコミックが原作ではありながら相当な時代考証と医学考証をしているものであることが解った。 見応えがあるのは、このためだろう。
【JIN 仁】 公式サイトは、ここをクリック
************************************ ランキングの応援をよろしく ⇒  ************************************
【スタッフ】 原作 … 村上もとか『JIN-仁-』(集英社「スーパージャンプ」連載中) 村上もとか と言うと満州事変と日本の中国侵略を題材に「龍(RON)」を書いた方である。 脚本 … 森下佳子 演出 … 平川雄一朗/山室大輔/川嶋龍太郎 プロデュース … 石丸彰彦/津留正明 音楽 … 高見優/長岡成貢 主題歌 … 「逢いたくていま」MISIA(アリオラジャパン) 音楽プロデュース … 志田博英 医療指導・監修 … 酒井シヅ(順天堂大学 医学部医史学 名誉教授) 冨田泰彦(杏林大学医学部 医学教育学 講師) 歴史監修 … 大庭邦彦(聖徳大学 人文学部 日本文化学科 教授) 土佐弁監修 … 橋尾直和(高知女子大学 文化学部 教授) 時代考証 … 山田順子 製作著作 … TBS
番組紹介は、ここをクリック
- 関連記事
-
テーマ:JIN-仁-
- ジャンル:テレビ・ラジオ
|