2012年11月18日(日)
きのう土曜日に行くつもりだったのですが、朝から大雨で中止。
と云うのは、中洲まではバイクで往くことにしているので・・・
きょうは、うって変わって朝から快晴! 家からバイクで30分。
リバレインの駐輪場に預け中洲太洋劇場に付いたのは定刻の5分前。
この【オテロ】有名なベルディのオペラですが、生演奏ではもちろん映像でも
私は初めて観るものでした。観客は50人くらい。

MET Live Viewing 第2作 ヴェルディ《オテロ》 指揮:セミヨン・ビシュコフ 演出:エライジャ・モシンスキー 出演: ヨハン・ボータ(オテロ)、 ルネ・フレミング(デスデーモナ)、 ファルク・シュトルックマン(イアーゴ)、 マイケル・ファビアーノ(カッシオ) MET上演日2012年10月27日 上映時間:3時間27分(休憩1回) 上映期間:11月17日(土)~11月23日(金) 福岡 中洲太洋劇場 10:00 ~ 1日1回のみ
 ヨハン・ボータ(オテロ)
 ルネ・フレミング(デスデーモナ)

【ストーリーは『ハンカチ』が決め手】 シェークスピアの原作は、実は読んだことは無いのですが、シェークスピアの地元のグローブ座を模した東京グローブ座で上演された演劇を観たことがあります。
オペラもストーリー展開は比較的忠実なようです。 もちろんイタリアの作曲家ヴェルディがイタリア語に翻訳するにあたって脚色はされているのですが・・・
キーワードは『ハンカチ』
オセロ(イタリア語ではオテロ)の妻デスデーモナは貞節な妻なのですが、オテロを陥れようとするイアーゴの策謀により、あらぬ疑いを夫・オテロに掛けられ、オテロの手で殺害されるという悲劇。
 イアーゴは、自分よりも若い後輩・カッシオが、将軍オテロによって自分より上司にあたる副官に取り立てられたことに嫉妬し、カッシオと共にオテロを破滅させようと企てます。
しかし、表面的にはカッシオに対しては物分りのよい先輩として接し、オテロに対しては忠実な部下として振る舞い、決して悪意を見せません。
カッシオがイアーゴの勧めで泥酔し、その勢いで暴力沙汰を起こし、副官を罷免された際には、イアーゴがデスデーモナにとりなしてもらえば良いと言って、デスデーモナと会う機会を与え、その場にオテロを誘導する。
しかし、イアーゴはオテロに、会っていたのは誰かは知らないと言い、カッシオであることは明かさない。 ところが、オテロは却ってデスデーモナと会っていた相手を隠すことに不安を感じ、イアーゴを問い詰める。
イアーゴは、それでもカッシオであることは言わず、「嫉妬は自らを滅ぼす」とオテロを諭す。
イアーゴは、あくまでも自分は悪者にならずしたたかである。
オテロが自ら気付くように暗喩で誘導するのである。
そして、決定的証拠となるのが、オテロが「愛の証」として妻デスデーモナに贈ったハンカチをカッシオが手にしていることである。 それこそが、イアーゴが仕組んだ罠だった。
妻の不倫(事実無根なのだが)を確信したオテロは寝室でデスデーモナを絞め殺す。
イアーゴの妻が、真実を告げに来た時、すでにデスデーモナはこと切れていた!
真実を知り、オテロは自らの剣で自害する。
まだ疑いを持たない時に愛を確かめ合う二人のデュエット
声の質も明るく歌っているように感じる。
歌と管弦楽は圧巻である!
ヨハン・ボータの演ずるオテロ(テノール)や ルネ・フレミング演ずるデスデーモナ(ソプラノ)も超絶技巧というか音域も広く歌いっぱなしの難役ではあるが、ファルク・シュトルックマン演ずるイアーゴ(バリトン)が、このオペラの主役のようである。歌(アリア)の半分くらいは、イアーゴのオテロやカッシオとの心理戦的やりとりと、その“背景”を語る独白(本当は囁きや頭の中だけの考えであるが、そこはオペラなので声を上げて歌う)であった。 ファルク・シュトルックマンは、この難しい役をまさに嵌り役として演じていた。 ルネ・フレミングは、この演出の初演(1994年;18年前=35才)からデスデーモナを演じているという当たり役で、年齢(1959年2月14日生まれ)を感じさせない清廉な妻を演じている。 当然歌も上手い。 第3幕のクライマックスシーンで16分間に亘って歌い続けるアリアの最後の部分
このあと、嫉妬に狂ったオテロが寝室に来て、有無を言わさず絞め殺すシーンへ
松竹 メット・オペラ より 紹介文 15世紀末、ヴェネツィア共和国領のキプロス島。ムーア人の将軍オテロは、剛毅な英雄として名声を得ている。オテロに出世を阻まれたことを恨む旗手イアーゴは、オテロが新婚の妻デズデーモナに夢中なのを利用して、彼を陥れようと計画。デズデーモナと副官のカッシオの不倫をでっちあげ、オテロに吹き込む。イアーゴの言葉を信じ込み、嫉妬にかられたオテロは、彼に操られるままにデズデーモナを絞め殺してしまうのだが…。 ヴェルディ生誕200周年のライブビューイング第1弾は、不朽の名作《オテロ》。シェイクスピアを「師」と仰いだヴェルディが、齢70を過ぎて完成させたイタリア・オペラの金字塔だ。テノールの究極の役オテロに挑むのは、同役で圧倒的な評価を得るJ・ボータ。気高いヒロイン、デズデーモナにMETの名花R・フレミング、悪漢イアーゴに円熟のバリトンF・シュトルックマンと共演者も豪華。劇的精緻なS・ビシュコフの指揮に伝統的な演出で、《オテロ》の醍醐味を。

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