2012年8月28日(火)
先日、ミュージカル「ラ・マンチャの男」で上演回数1200回を達成し
70歳古希の誕生日を迎えた歌舞伎役者でミュージカル俳優の松本幸四郎さんの
跡継ぎでもある長男の市川染五郎さん(39)が、

きのう 2012年8月27日(月)、
公演中の東京・国立劇場の舞台セリから約3メートル下の奈落に転落して大けがを負い、
救急車で都内の病院に搬送された、と云う。(各紙・TV・スポーツ紙などによる)
染五郎大けが 舞台から3メートル転落 (日刊スポーツ) - 2012年8月28日(火)07:57

サンケイスポーツによると、【歌舞伎界のプリンスが、1000人以上の観客が見守る中、突然の悲劇に襲われた。
異変が起きたのは午後6時37分。長ズボンに着物をまとった染五郎がポンポンと打ち鳴らす小鼓に合わせ、父の松本幸四郎(70)が日本舞踊を舞って花道のセリから姿を消した直後だった。小鼓を置いた染五郎が大劇場の舞台中央に進み出て観客席に向い、せりふを二言三言発した時だ。
いきなりのけぞると、舞台後方のセリから約3メートル下の板張りの奈落へ転落。客席の多くは当初、何が起きたのか分からなかったが、劇場側がすぐに緞帳(どんちょう)を降ろし公演中止をアナウンスしたため、異変に気づき騒然となった。
劇場入り口には救急車が横付けされ、染五郎は午後7時ごろ、担架で運ばれ救急車へ。仰向けで酸素マスクをつけ、目は閉じたまま。そのまま都内の病院に搬送され緊急入院した。救急車には夫人とみられる女性らが同乗した。東京消防庁によると、右側頭部などを強打、けがの程度は不明だが意識はあるという。】
染五郎、救急搬送…観客の前で奈落へ転落 (サンケイスポーツ) - 2012年8月28日(火)08:03
とりあえず、「命に別状はなかった」と発表されているので安堵した。
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私や私の所属する会社が設計した訳ではないが、舞台機構設備を設計・施工する
同業者として、他人事ではない。
通常、迫りが下がった状態では、開閉式または横移動式の【落下防護フェンス】が展開して
万が一、演者が転落した場合にも、舞台面より50cm前後下にあるそのフェンスに落ちて
大怪我はしないようになっている。
 これは、私が一部設計に関わった物件の【大迫り】(おおぜり)の事例(下降開始)
 迫りがある程度下降すると、【落下防護フェンス】が展開する。
 これらは、奈落面からみた【落下防護フェンス】 迫りは奈落面まで下降後
演出上の都合で防護フェンスを展開しない場合もあり、そういう場合に転落すると
今回のような大事に至ることがある。
古くは歌謡ショーの司会中の八代英太氏が、舞台展開を読み違えて後ずさりしたために
奈落に転落して下半身付随になった事故が起こった。
 こちらは【小迫り】(こぜり)の事例(下降)
 【小迫り】上昇(舞台面) 【落下防護フェンス】展開
通常は、【大迫り】 でも 【小迫り】 でも 落下防護フェンスが設けられているはず・・・
奈落への転落は、舞台機構設計者にとっても恥であり、演出家の恥でもある。
少なくとも演出家の責任は重大であると言わなければならない。
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染五郎大けが 舞台から3メートル転落 (日刊スポーツ) - 2012年8月28日(火)07:57 歌舞伎俳優市川染五郎(39)が27日、舞台セリから約3メートル下の奈落に転落して大けがを負い、救急車で都内の病院に搬送された。右側頭部などを打撲したが、意識はある。染五郎はこの日、家元を務める日舞松本流「第十回松鸚会 宗家松本幸四郎古希記念舞踊公演」を東京・国立劇場で行い、自らの半生を踊りにした「あーちゃん」に出演中に転落した。公演は中止した。今日28日の舞踊公演は代役を立てて休演し、9月1日からの東京・新橋演舞場「九月大歌舞伎」も休演する見込みだ。
事故は開演から30分ほど経過した午後6時37分ごろ、父松本幸四郎も特別出演した「勧進帳に出会う」の場面で起こった。鼓を持った染五郎は「バッタリ」とつけを打つ口まねをしながら後ろに下がりながら踊っていたが、直後に舞台から姿が消えた。すると、舞台袖からスタッフが慌てた様子で駆け寄り、どん帳も急に下りた。
当初は詰め掛けた満員の観客も「演出では」と思っていた。しかし、姿が消えてから約10分後に「都合で公演を中止させていただきます」とアナウンスが流れると、場内は騒然とした雰囲気になった。
関係者によると、染五郎は舞台後方のセリから後ろ向きに約3メートル下の奈落に転落したという。意識はしっかりしており、救急隊の問いかけにも応じたが、体を動かすことはできず、救急車で近くの大学病院に緊急搬送された。夫人や幸四郎らも病院に付き添った。けがの程度は不明だが、右側頭部などを打撲したという。「あーちゃん」はこの日1回だけの公演だが、舞台セリなども使った演出だった。何らかのミスで上がっているはずの装置が下がった状態にあったとみられ、染五郎は知らずに転落したようだ。
この日の公演では染五郎の長女(5)が松田美瑠の芸名でデビューした。冒頭、父とともに大きな帽子をかぶってピンクのドレス姿で登場。後半では歌も1曲披露する予定だった。父の事故に動転した長男の松本金太郎(7)と美瑠が泣きながら劇場ロビーに姿を現し、見に来ていた友達に励まされていた。
今日28日に行われる松本流の舞踊公演は大事を取って休演し、代役を立てる。また、9月1日からは新橋演舞場「秀山祭九月大歌舞伎」で「寺子屋」「時今也桔梗旗揚」に出演を予定していたが、休演する見込みという。
◆セリ 舞台の床の一部をくりぬき、その部分を上下に動かすことができる舞台機構のこと。セリにも大道具全体を上下させる「大ゼリ」、登場人物を上下させる「小ゼリ」、花道の付け根近くの「スッポン」などがある。
◆奈落(ならく) 仏教における地獄、または地獄に落ちること。礼拝用言語のnaraka(ナラカ)を日本で音写したもの。一般的に物事の最後の所、どん底、ひどい境遇の意味もある。これが転じて、舞台演劇では、劇場の舞台や花道の床下にあるスペースを指す。「奈落の底」「奈落に落ちる」などの言葉も生まれた。
◆7代目市川染五郎(いちかわ・そめごろう)本名・藤間照薫(てるまさ)。1973年(昭48)1月8日、東京都生まれ。9代目松本幸四郎の長男で、79年に歌舞伎座で松本金太郎の名で初舞台。同年のNHK大河ドラマ「黄金の日日」でドラマデビュー。81年10月に染五郎を襲名。歌舞伎のほか、93年の日本テレビ「父子鷹」で幸四郎と共演。97年の三谷幸喜監督作品「ラヂオの時間」で映画初出演。フジテレビ系「ブランド」TBS系「ヨイショの男」や舞台「マトリョーシカ」などにも出演。屋号は高麗屋。身長176・5センチ。血液型AB。
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染五郎、救急搬送…観客の前で奈落へ転落 (サンケイスポーツ) - 2012年8月28日(火)08:03 歌舞伎俳優、市川染五郎(39)が27日夜、東京・千代田区隼町の国立劇場で日本舞踊の公演中、舞台後方のセリから奈落に転落、救急車で都内の病院に緊急搬送された。けがの程度は不明という。関係者によると、右側頭部などを強く打ったが、意識はある状態。この舞台でデビューした5歳の長女の手を取り踊った後の思わぬ災難で、この日の公演は途中で中止され観客は騒然となった。
歌舞伎界のプリンスが、1000人以上の観客が見守る中、突然の悲劇に襲われた。
異変が起きたのは午後6時37分。長ズボンに着物をまとった染五郎がポンポンと打ち鳴らす小鼓に合わせ、父の松本幸四郎(70)が日本舞踊を舞って花道のセリから姿を消した直後だった。小鼓を置いた染五郎が大劇場の舞台中央に進み出て観客席に向い、せりふを二言三言発した時だ。
いきなりのけぞると、舞台後方のセリから約3メートル下の板張りの奈落へ転落。客席の多くは当初、何が起きたのか分からなかったが、劇場側がすぐに緞帳(どんちょう)を降ろし公演中止をアナウンスしたため、異変に気づき騒然となった。
劇場入り口には救急車が横付けされ、染五郎は午後7時ごろ、担架で運ばれ救急車へ。仰向けで酸素マスクをつけ、目は閉じたまま。そのまま都内の病院に搬送され緊急入院した。救急車には夫人とみられる女性らが同乗した。東京消防庁によると、右側頭部などを強打、けがの程度は不明だが意識はあるという。
この日演じたのは自身の半生を踊りにした創作舞踊「あーちゃん」で、公演は幸四郎の古希の祝いを兼ねたほか、染五郎の5歳の長女が「松田美瑠(みる)」として舞台デビュー。染五郎は転落直前、長女の手をとって踊るなど、ほのぼのとした親子初共演に観客席からも温かい拍手が起きた。長女は歌も披露する予定だったが、めでたい舞台がまさに暗転した。
染五郎は午後6時の開演から、和洋のダンス音楽に合わせコミカルな動きや見栄で沸かせながら、ほぼ30分以上踊りっぱなしだった。転落したのは弁慶の活躍する勧進帳を取り入れた舞踊の時で、激しい踊りに入る直前。セリの存在を失念していたのか、体調が急変したのか、あるいは演出に何らかの手違いがあったのか…。転落の原因は分かっていない。
公演の正式名称は、染五郎が松本錦升(きんしょう)の名で家元を務める日本舞踊松本流の「第十回松鸚會(しょうおうかい)」。09年以来3年ぶり開催の2日間公演で、この日は女優で姉の松本紀保(40)がナレーターを務め、28日には妹の松たか子(35)も出演予定だった。
関係者によると、28日の公演は代役を立てて上演される。染五郎は9月1~25日に東京・新橋演舞場で出演予定だった歌舞伎公演も休む見込み。また、来年のNHK大河ドラマ「八重の桜」(綾瀬はるか主演)に明治天皇の父にあたる孝明天皇役で出演予定で、治療が長引けば多方面に影響が出そうだ。
幸四郎ラ・マンチャ脚本家の遺言に男泣き (日刊スポーツ) - 2012年8月20日(月)07:55

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テーマ:演劇・舞台
- ジャンル:アイドル・芸能
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