2012年3月4日(日) 昨日の記事の続きです。 今日は、【ヒューゴの不思議な発明 3D】 について・・・ 原題:HUGO (2時間6分) アカデミー賞作品賞をフランス映画【Artist】に譲ったものの、同じく5部門受賞! (撮影賞,美術賞,録音賞,音響編集賞,視覚効果賞) 映画の舞台は、フランス・パリ。 第一次世界大戦前後の時代らしい。 映画の原型である動く【写真】を興行として成功させた元奇術師で、今は没落して 駅で子ども向け玩具を売っている玩具売りの老人(Georges Melies)と 駅の時計台をアル中の叔父に代わって維持管理している少年(HUGO) との葛藤と交流 そして、玩具売り(Papa Georges)の孫の少女(Isabelle)との友情を描く映画です。 フランスが舞台ですが、言語は全編英語。 アカデミー賞を競った【Artist】がフランス映画だったというのも奇遇というか? HUGO は、フランス語読みでは【H】を発音しないのでユーゴですが、 映画の中では、英語読みでヒューゴと発音していました。 ***************** 映画興行で成功していた Georges Melies が没落したのは、第一次世界大戦により 大衆が映画の娯楽表現より、リアルな戦争報道に興味を傾けていったため・・・ その成功と没落が短いエピソードながら戦争報道映画を交え解り易く描かれていました。 そこには、当然マーティン・スコセッシ監督の“反戦思想”が深く刻まれているようで。 さらに、マーティン・スコセッシ監督が映画と映写機と時計のメカニズム (取分け「歯車」)へのオマージュとして造った映画 と言えるでしょう。 映画の【KEY】となるのは、Hugoの父親が古道具屋で見つけ、買い取って修理を続ける 【機械人形】(日本で言えばカラクリ義衛門のカラクリ人形)とそれを起動させる「カギ」 これ以上書くと『ネタバレ』となるので、この辺で・・・ **************** 本編の中で、初期の『映画』やチャプリンの映画に至るまで数十本の映画が 瞬間フラッシュ的に次々と紹介(回顧)されます。 「エンドクレジット」では、それらの映画のリストが表示されていました。 その中には、確か1896年(百年以上前の草創期のもの)という表記がありました。 リュミエール兄弟が映画を発明した頃のものでしょうか? (何しろ英語で膨大な「エンドクレジット」が流れる中で瞬間的に見ただけなので) それらの映画史の到達点としての現在の【デジタル3D】でこの映画が創作されて・・・ **************** しかし、その【3D】 に関しては、やはり期待はずれ! 最新の技術を駆使したらしいという期待があったので、3D上映の分を見たのですが、 別に3Dにする意味を感じない映像でした。立体感や遠近感ではなく、単に浮き上がった 映像がそこにあるという感じと、字幕が手前にあるという違和感だけ・・・ 3D 元年と言われた一昨年に公開された 【アバター】 (2010/1月) が これまでに見た中では、“3D映像として”は、最も効果的だったと私的には思います。ヒューゴの不思議な発明 - goo 映画 公式サイト 午後8時半からの上映に観客40人程度。VIDEO ******************************* ランキングの応援をよろしく にほんブログ村 ******************************* なお、この映画で ベン・キングズレー が演ずる Georges Melies を検索した処 実在の人物であることを 今、知りました。(映画通には常識だったでしょうが・・・) Wikipedia 【ジョルジュ・メリエス】 マリー=ジョルジュ=ジャン・メリエス (Marie Georges Jean M醇Pli醇Qs、1861年11月8日 - 1938年1月21日)は、フランスの映画製作者で、映画の創生期において様々な技術を開発した人物である。パリ出身。“世界初の職業映画監督”と言われている。 SFXの創始者で、多重露光やディゾルブ、ストップモーションの原始的なものも開発した。 もともとはマジシャンで劇場経営者であったが、1895年、同じくフランスのリュミエール兄弟による映画の公開を見て映画製作に乗り出した。 彼の最も有名な作品は1902年の映画『月世界旅行』である。題名の通り月へ探検に行く物語だが、1本の映画の中で複数のシーンがあり物語が存在するという、当時としては画期的なものであった。
【世界映画史】 ジョルジュ・メリエス にも、もう少し詳しく紹介されています。 ******************************* ランキングの応援をよろしく にほんブログ村 ******************************* goo映画より 作品紹介と解説 スコセッシ監督が1930年代のパリを舞台に、初めて3Dに挑戦。鍵となるのは“機械人形”と“映画”だ。父がヒューゴに遺した機械人形の修理が完了した時、機械人形は動き出し、「ジョルジュ・メリエス」という署名の入った月の絵を描く。その名はイザベルの養父の名前であり、映画界からこつ然と姿を消した、世界初の職業映画監督の名前でもある。子どもたちの冒険が老人の頑な心を溶かし、忘れていた映画への夢を蘇らせるという、映画への愛にあふれた一作。劇中にはメリエスの『月世界旅行』やリュミエール兄弟の『ラ・ジオタ駅への列車到着』など、初期の映画作品がいくつか登場。スコセッシ監督が映画創世記の監督たちに抱いているリスペクトが感じられるはずだ。
【あらすじ】 1930年代のフランスはパリ。父(ジュード・ロウ)を火事で失ったヒューゴ(エイサ・バターフィールド)は、駅の時計台に隠れ住み、駅の時計のネジを巻いて毎日を過ごしていた。独りぼっちになった彼の唯一の友だちは、父が遺した壊れたままの“機械人形”。その秘密を探るうちに、機械人形の修理に必要な“ハート型の鍵”を持った少女イザベル(クロエ・グレース・モレッツ)と、過去の夢を捨ててしまった老人ジョルジュ(ベン・キングズレー)に出逢う。やがてヒューゴは、それぞれの人生と世界の運命をも変えてしまうほどの秘密のメッセージが機械人形に隠されていることを知る。機械人形に導かれたヒューゴの、世界を修理するための冒険が今、始まる。 ********************** キ ャ ス ト (役 名) エイサ・バターフィールド (Hugo Cabret) クロエ・グレース・モレッツ (Isabelle) サシャ・バロン・コーエン (Station Inspector) ベン・キングズレー (Georges Melies) ジュード・ロウ (Hugo's Father) レイ・ウィンストン (Uncle Claude) クリストファー・リー (Monsieur Labisse) ヘレン・マクロリー (Mama Jeanne) リチャード・グリフィス (Monsieur Frick) フランシス・デ・ラ・トゥーア (Madame Emilie) エミリー・モーティマー (Lisette) マイケル・スタールバーグ (Rene Tabard)
スタッフ 監督 マーティン・スコセッシ 脚本 ジョン・ローガン 原作 ブライアン・セルズニック 製作総指揮 エマ・ティリンガー・コスコフ,デヴィッド・クロケット ジョージア・カカンデス,クリスティ・デムブロウスキー,バーバラ・デフィーナ 製作 グレアム・キング,ティム・ヘディントン, マーティン・スコセッシ,ジョニー・デップ 撮影 ロバート・リチャードソン 美術 ダンテ・フェレッティ 音楽 ハワード・ショア 編集 セルマ・スクーンメイカー 衣裳デザイン サンディ・パウエル
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テーマ:アカデミー賞/映画賞関連
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