2011年3月29日(火)
おとといの日曜日に映画【アレクサンドリア】(邦題)を見ました。
この邦題は、映画のストーリーには何の関係も無く、ただその舞台となる都市が
アレクサンドリアというだけの話で、日本人受け(イメージし易い?)を狙ったもの
と言えるでしょう。
原題は【AGORA】というようです。
そして主人公は、3世紀の天文学者で哲学者で実在した女性ヒュパティア(レイチェル・ワイズ)です。
話の中心は、エジプトの多神教と当時流行を始めたキリスト教の宗教をめぐる殺し合いで、
天文学は、そういう馬鹿げた争いからは超越しているはずが、次第に巻き込まれ、
最後は、『勝利した』キリスト教の教主によって、ヒュパティアは『魔女』(Witch)と断じられ、
なぶり殺しにされた上、身体を切り刻まれて、見せしめにされたというクレジットで終わります。
 アレクサンドリア - goo 映画
 (キリスト教徒が『勝利』した場面)
エジプトで、民主革命が成功した時期にまさに公開されたとあって、
やはり、何かを示唆した映画であると考えざるをえません。
もちろん、この映画の制作中(2009年公開)の頃は、中東・北アフリカ地域での民衆革命など
起こることも考えられず、成功するはずは無いとみなされていました。
世の中の動きは、予見不可能なものです。
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goo 映画による【作品解説・紹介】
『海を飛ぶ夢』『アザーズ』のアレハンドロ・アメナバール監督による本作は、古代ローマを舞台にした史劇。ローマ帝国末期のアレクサンドリア。ここには世界の七不思議のひとつと言われ、ギリシャ時代から続く“図書館”があった。本作はその図書館が破壊された史実を基に描かれ、主人公であるヒュパティアも実在した人物だ。再現された古代の街並のリアルさも見事ながら、ここで描かれるテーマは、私たちに訴えかけるものがある。映画ではキリスト教徒だが、現代ではイスラム原理主義者によるテロリズムが世界の脅威となっている。宗教の不寛容さが、人類を学問から遠ざけ、他者への憎しみを生む。過去に起きた出来事を描いてはいるが、監督の狙いは明らかだ。
解説 - アレクサンドリア
ローマ帝国末期に実在した美貌の女性天文学者の数奇な運命を、ヨーロッパ史上最大級の製作費を投じて描いたスペクタクル史劇。監督は、「海を飛ぶ夢」のアレハンドロ・アメナーバル。出演は、「ナイロビの蜂」のレイチェル・ワイズ。本国スペインで2009年度のゴヤ賞を7部門受賞し、スペイン映画最高興行収入を記録。
あらすじ - アレクサンドリア ローマ帝国が崩壊寸前の4世紀末、エジプト・アレクサンドリア。人々は古代の神をあがめていたが、ユダヤ教とキリスト教が勢力を広げつつあった。天文学者ヒュパティア(レイチェル・ワイズ)は美貌と知性に恵まれ、多くの弟子たちから慕われていた。そのひとり、オレステス(オスカー・アイザック)は彼女に愛を告白する。しかし、学問一筋のヒュパティアは拒絶する。ヒュパティアに仕える奴隷ダオス(マックス・ミンゲラ)も彼女に思いを寄せていたが、その身分ゆえ、それは秘する恋だった。キリスト教徒たちに古代の神々を侮辱された科学者たちは、彼らに報復する。ヒュパティアはローマの長官に訴えるべきだと反対するが、決定権を持つ父テオン(ミシェル・ロンズデール)は耳を貸さない。キリスト教徒がさらに多勢を集めて返り討ちに来たので、科学者たちは図書館に逃げ込む。争いの裁きを委ねられたローマ皇帝は、科学者たちの罪は問わない代わりに、図書館を放棄するよう命ずる。ダオスは奴隷として愛する人について行くか、改宗して自由を手に入れるか迷う。しかし取り乱したヒュパティアに叱責されたダオスは彼女に決別し、アンモニオス(アシュラフ・バルフム)に扇動され、神々の像を打ち壊す。キリスト教徒たちは図書館の書物を燃やす。この事件以来、アレクサンドリアではキリスト教とユダヤ教のみが認められることになり、多くの異教徒がキリスト教に改宗する。数年後、ローマ帝国は東西に分裂する。改宗したオレステスはアレクサンドリアの長官に、ヒュパティアの生徒シュネシオス(ルパート・エヴァンス)は主教に、ダオスは修道兵士となっていた。しかしヒュパティアは、地球と惑星の動きを解明しようと研究に励んでいた。キリスト教徒はユダヤ教を弾圧し始め、指導者のトップ・キュリロス主教(サミ・サミール)は、女子供まで皆殺しを命じる。アレクサンドリアの支配を目論むキュリロスはオレステスの失脚を狙い、彼の弱点がヒュパティアであることに気づく。
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テーマ:洋画
- ジャンル:映画
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