チャーリー・ウィルソンズ・ウォー を公開されたばかりの先日(2008年5月18日)日曜日に見た。

【allcinama】の紹介では下記のようだ。
米ソ冷戦終結の真の立役者とも評されるテキサス選出の下院議員をモデルに描く実録政治コメディ。プレイボーイとして鳴らしたお気楽議員、チャーリー・ウィルソンが、アフガニスタンに侵攻したソ連が退却へと追い込まれるに至った過程で重要な役割を果たしていた、という衝撃の事実を、彼に多大な影響を与えた女大富豪ジョアンとの関係を軸にコミカルなタッチで綴る。主演はトム・ハンクス、共演にジュリア・ロバーツ、フィリップ・シーモア・ホフマン。監督は「卒業」「クローサー」のマイク・ニコルズ。 テキサス選出の下院議員チャーリー・ウィルソンは、美女とお酒をこよなく愛するお気楽議員。それでも、根は優しく持ち前の大らかな人柄で、周囲の人々からは愛される存在だった。そんなチャーリーはある日、テキサスを代表する富豪の女性ジョアンから、ソ連の侵攻に苦しむアフガニスタンの人々を救ってほしいと頼まれる。政治にまるで興味のない政治家、チャーリーだったが、アフガンの実情に心を痛め、一肌脱ぐ決意を固める。さっそく、大国ソ連を相手に二の足を踏む政府を横目に、CIAのはみ出し者、ガストの協力を得ながら前代未聞の極秘作戦を開始するチャーリーだったが…。
キャストは、 トム・ハンクス ジュリア・ロバーツ フィリップ・シーモア・ホフマン エイミー・アダムス
予告編や公式Webでは、「女好きなお気楽議員」と紹介されているが、その活動を見る限り、国防機密費を自らの裁量で動かせる力を暗然と持っているらしい。
ジュリア・ロバーツ扮する選挙区で6番目の金持ちであり、キリスト教原理主義者で右翼のジョアンの頼みを聞いて、機密戦費をどんどんエスカレートさせてゆく。(500万 ⇒ 1000億ドルへ) フィクサーというかロビーというか、同僚議員にも口八丁手八丁で同意を得てしまう。
最初秘書から500万ドルと聞いたチャーリーは一言1000万ドルと指示し、それが何故か通ってしまっている。(そこのいきさつが映画ではさっぱりわからない) どこで聞いたのかジョアンは、早速“御礼の”電話をしてくるのだが、その要求はエスカレートするばかり。 チャーリーは、このジョアンと性的関係を持っていて、この関係が軍事機密費をどんどんエスカレートする原因でもある。 昔から男女の絡みが戦争を拡大する? 映画「モンゴル」も然り!
映画の紹介では『平和愛好者』のように言われているが、彼が実際にやったことは、CIAを巻き込み、軍事機密費でアフガニスタンのムジャヒディンを訓練し、兵器を送り続けたということであって、戦争をますます拡大させたのが真相である。 その上、犬猿の中のイスラエルとエジプトからもムジャヒディンを支援させるのである。
 おまけにそれは秘密作戦であるので、アフガニスタン人の中で米国が支援していることを知る者は少ない。 おそらく、現地でソ連軍と戦う人々は、オサマ・ビン・ラディンが金も兵器も調達したものとでも考えていたのであろう。
映画の中では、ソ連軍は徹底して「悪役」である。 ほぼジョアンの目から見たソ連軍として描いているのではないだろうか? もっともソ連がタラキ社会主義政権によるアフガニスタンの「民主化」を抑えるために侵略したのは事実である。
さて、映画の最後こそ、主演であり制作者でもあるトム・ハンクスが言いたかったことだと思う。 チャーリーは、同僚議員を説得する。 「これまで1000億ドルも使った。ソ連が撤退した今、学校を作ることに100万ドル出すことは容易ではないか? 今までは機密作戦だったからアフガンの若者はアメリカの支援を知らない。 教育の中で教えてゆくべきだ。」(まあ、これも手前勝手な論理ではあるが) しかし、「ソ連が撤退したのに何故アフガンに金を流さなければならないんだ」という意見が大勢となり、学校建設の夢は頓挫する。
チャーリーは「最後にやり損なった!」と自嘲する。 実話をもとにした作品だとのこと。
これが、アルカイダのオサマ・ビン・ラディンによるとされる【9.11】に繋がっている訳であるが、そこのところは観客の政治感覚に委ねられていて、具体的には何も触れられない。
公式サイトは、ここをクリック
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