観劇レビュー&旅行記
【観劇レビュー&旅行記】を中心にFC2上で、私も思いを気の向くままに書いてゆきます。 gooブログでも【JUNSKYblog2007】のタイトルで、政治・時事評論を中心に引続き運用します。リンクの一番上に記載しています。


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junsky07

Author:junsky07 2006年までgooで書いていた「観劇レビュー&旅行記」(リンクの1行目)をFC2に移転します。
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雪まろげ
HakatazaPoster2007Apr1s.jpg
HakatazaPoster2007Apr2s.jpg


   「博多座」で、森光子さん主演の「雪まろげ」全三幕を見た。

 今年87歳になる森光子が、若い?青森県浅虫温泉に流れてきた人の良いまた調子の良い芸者・夢子を演じている。

 果てさて何歳の役どころかを考えながら見ていたが、一向に解らない。
 ようやく第三幕になって、7歳の時に会って以来、30年ぶりに「ご対面」となる、中国留学生で現在は中国政府の文化関係の高官と会うという場面で、37歳だったことが解る。

 森光子の実年齢より50歳も下の役でした。

 物語は、人の良い芸者夢子(森光子)の話したちょっとしたウソが大きな騒ぎになるが、それが又心温まるHappyEndに納まると言う人情話。

 森口博子が、TVキャスターの役柄で初共演。しかし、出てくるのは第2幕から。
 
 中国要人役の米倉斉加年さんは、第三幕も中盤を過ぎてからようやく出てくる。

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 あとは、リンクで博多座へどうぞ。
雪まろげTOPページ
記者取材会
森光子インタビュー

テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

藤山直美 「桂 春団治」 沢田研二
博多座5月公演「桂 春団治」を2007年5月19日午前11時から見た。

Harudanji01.jpg

主人公の桂春団治には、沢田研二。
今や、タイガースのジュリーの面影は無く、立派な役者それも喜劇役者である。

藤山寛美の娘である直美が2番目の妻で唯一春団治の血を引く子どもを設ける役柄。

正式の妻が3人で、全てが今で言えば不倫で前妻が去ってゆくのであるが、「色事も
芸の肥やし」という奔放な性格の春団治と別れた後も心から憎んでいる訳では無く、
春団治がお金に困っているときは協力して資金を援助するという特殊な関係である。

midokoro_ph.jpg


藤山直美 と 沢田研二 の掛け合いは絶妙で客席の爆笑を引き出していた。

 メイキング・ビデオをテレビでやっていたが、アドリブも毎回あるそうだが、
それは取って付けたようなものではなく、そのシチュエーションで自然に出てくる
役柄の本人としての言葉であるという。

 沢田研二のギャグやアドリブも板に付いた“本物”であるらしい。

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テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

NINAGAWA 『十二夜』
博多座でNINAGAWA 『十二夜』を観た。

Juniya02.jpg

 歌舞伎の大御所・尾上菊五郎が座長の「菊五郎劇団」がウイリアム・シェークスピアの「ロマンチック・コメディ」に分類されると言う 喜劇『十二夜』を、世界のNINAGAWA(蜷川幸雄)演出でやると言うので、興味を持って観に行った。

 2005年にお江戸で初演し、大きな反響(大センセーション)を起こしたものという。 再演を博多で行なうことにしたようだ。

 公演パンフの蜷川の言葉では、「言ってみれば、イギリス人が歌舞伎座で『忠臣蔵』を演出するようなものだよ」と言っている。これは、2000年に英国のロイヤル・シェークスピア・カンパニーで『リア王』を演出した時の言葉。

 『十二夜』は、以前ミュージカル版で大地真央がヴィオラ、岡幸二郎がセバスチャンをやったのを観たことがあるが、これはオリジナル設定であった。
このとき、亡くなった本田美奈子が道化の「猫」の役をやっていて雰囲気もあり歌のうまく役に嵌まっていた。

Juniya01.jpg

今回の『十二夜』の設定は、舞台は日本、時代は?明記されていないが若衆歌舞伎華やかなりし頃の元禄時代?

配役は
ヴィオラ:琵琶姫;尾上菊之助
シザーリオ(実は男装したヴィオラ):獅子丸;尾上菊之助
セバスチャン(ヴィオラの双子の兄):斯波主膳之助;尾上菊之助
と、尾上菊之助の三役早変わり。

マルヴォーリオ:丸尾坊太夫;尾上菊五郎
フェステ:捨助;尾上菊五郎
と、こちらも尾上菊五郎の二役早変わり。

マライア:麻阿;市川亀治郎
今や、猿之助スーパー歌舞伎に無くてはならぬ立ち役であり、風林火山で主役の武田信玄・晴信を演じている亀治郎が悪知恵の働く女形。

Juniya03.jpg


筋立ては、基本的にはシェークスピアの原作に従っているが、双子の兄妹が船旅中に嵐で遭難し、別れ別れになるが・・・
妹は、男装して左大弁のもとに小姓の仕事にありつき・・・

という話。
兄;斯波主膳之助と妹;獅子丸が入れ替わったり勘違いされたりする混乱が一つのポイント。

終幕に兄と妹の再会シーンがあるのだが、配役上はどちらも尾上菊之助。
そこまでは、早変わりでこなしていたが、この場は早変わりではこなせない。
ここは、観てのお楽しみ。

 無料貸し出しのイヤホンガイドを借りたがこれは中々良かった。
観ただけでは解りにくい筋立てや役者名やシェークスピアの原作での役の位置づけや、時代背景などを説明してくれて解りやすい。
特に退廃したカトリックの考え方に対して、清廉潔白を旨とする清教徒の考え方を対峙させて描きながら、シェークスピアその人は清教徒の建て前に批判的であったらしいことや、兄妹の禁断の恋や同性愛にも言及していた。

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 (終演後の博多座客席:9割がたの入りだった)  

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テーマ:観劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

演劇制作体「地人会」解散
 「地人会」から、ダイレクトメールが来た。
以前、東京で公演を見たときにアンケートに応えたので、その後来るようになっていたのだ。

 しかし、今回のDMは、公演の写真のついていない、文字だけのあっさりしたものであった。

 内容は、
【(前略)さて、突然ですが、 私共演劇制作体地人会はこの十月いっぱいをもちまして、二十五年余の活動に終止符を打つことになりました。私たちの理想の演劇活動を続けていくための、地人会と木村光一の体力が続かなくなった、というのがその理由です。
 二十五年余の間、各方面の皆様からの多大なお力添えのもと、ほぼ8000ステージの上演回数を重ねられました事、心より感謝と御礼を申し上げます。ありがとうございます。2007年9月】


 良い作品を生み続けていた演劇集団だけに、解散は惜しまれるが、これに続く演劇創作活動も今後生み出されてゆくだろう。

 地人会のホームページは、ここをクリック

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テーマ:演劇 - ジャンル:学問・文化・芸術

井上ひさし 「人間合格」 太宰治ものがたり
 2008年3月8日(土)午後1時半から紀伊國屋サザンシアターで、井上ひさし作の演劇「人間合格」を見た。 こまつ座の公演。
こまつ座「人間合格」

NingenGoukaku01M.jpg


 「人間失格」を書いた、太宰治(津島修治)の物語である。

 私は、この演劇を見て、初めて太宰治と「左翼運動」との密接な関わりを知った。
「知っている人は知っている」 ことかも知れないが・・・
左翼運動との関わりは、井上ひさしの創作ではなく、豊富な資料を調査して事実を確認した後、井上ひさし流の『創作』を盛り込んで「喜劇」に仕立てているのである。
 
 作品中ではさすがに、「日本共産党」という固有名詞は出てこなかったが、「前衛党」「キャップ(支部長)」「細胞」などの言葉が最初から飛び交っている。
 この「前衛党」が「日本共産党」であることは明らかであり、公演パンフの中には、「日本共産党」という固有名詞が何度も出てくる。

NingenGoukaku02M.jpg


 また、インターナショナルのメロディが場面転換のブリッジ音楽の中にさりげなく取り入れられており、劇の後半にはインターナショナルの歌詞とメロディが具体的に出てくる。

 青森県の名士の家に生まれた太宰治は、東京帝国大学の学生であった時期に実際に「前衛党」の細胞に所属していたらしい。 弘前高校時代から「新聞雑誌部」に所属し、そこで左翼思想に触れたようだ。
 兄は故郷の代議士(政友会)で、政治的立場は全く異なっていた訳で、度々厳しく叱責されていたようである。

 兄の圧力で党を離れてからも、日本共産党のシンパ(支援者)として、住居や資金を提供してきたらしい。
 治安維持法で党幹部がつかまると、津島修治も逮捕拘留された。

その前後の政治情勢や津島修治(太宰治)の動向は

* 1928年3月15日には共産党員の大量検挙・大弾圧
* 1929年12月 服毒自殺(未遂に終わる) 20歳
* 1930年11月 女給と心中、女給は死亡、津島修治は命をとりとめた。
* 1931年 盧溝橋事件 日本軍の満州侵略始まる
        津島修治 度々転居。日本共産党の活動拠点確保のためか?
* 1932年 小林多喜二特高に逮捕され即日虐殺される。
        5月15日 「五・一五事件」犬養首相暗殺される。
* 1933年 初めて太宰治の筆名で東奥日報に「列車」を発表。
        東大卒業の見込み無くなる。
* 1935年 授業料滞納で東大を強制除籍。
この頃から執筆・出版相次ぐ。
* 1945年 36歳 敗戦
* 1948年 39歳 「人間失格」を執筆・脱稿(5月)
        6月13日 玉川上水に入水自殺。 今回は助からなかった。

 しかしながら、この演劇には、上のような内容のディティールは殆ど出てこなかった。

 それぞれが、真面目に働こうとしているが、官憲が捜査にくることで、職場に迷惑も掛かり自らの職を失う。 郷里からの仕送りも当てにできなくなってきた。 そういう中で権力に抗して闘いながら生活することの困難さを喜劇仕立てで観客に訴えるのである。 人々を腑に落ちるまで理解させることの難しさも描いている。
 が、時代背景が解らない若い人たちに理解できるだろうか? 面白いところは解るとは思うのだが・・・もう一歩深くはわかってもらえるのか?

 そういう困難な闘いで、鉄の壁のように強固に思えていた体制が、敗戦でいとも簡単に壊れてしまうのを見て、愕然とする主人公達・・・
 
 さまざまな思いを訴える作品である。

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公演パンフによれば、今回は「第5演」めであるとのこと。
初演:1989年から1990年 59回上演
再演:1992年 83回
三演:1998年 57回
四演:2003年 59回
そして、今回が第五演とのこと。紀伊國屋サザンシアターで34回公演。

 
 
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「さらば、わが愛 覇王別姫」
 3月9日(日)、この日初公演の、蜷川幸雄の演出 【さらば、わが愛 「覇王別姫」】を見ました。

HaouBekki01.jpg
      公演チラシよりScan

 蜷川の舞台は、ほぼ毎回見ていますが、東京で見る場合は、大抵がシアター・コクーンでの立見席です。今回も、当日1時間ほど前に会場に到着し、「当日券(立ち見)」をGETしました。

Ninagawa.jpg

   制作発表での蜷川幸雄氏

 19時開演で、さらにその公演が初演第一回目と言う記念すべき公演でした。

 筋書きは、中国の京劇の中では有名な出し物「覇王別姫」(日本でいえば「忠臣蔵」のような定番演目)を一つの伏線に、男(女)・男・女の愛憎物語と戦争と革命の時代背景を描いたものです。

 「男(女)・男・女の愛憎物語」と書いたのは、女形チョン・テイエイ(東山紀之)と、男役のトァン・シャオロウ(遠藤憲一)そして、男役が愛する元娼婦のチュー・シェン(木村佳乃)とが交錯する愛憎劇という訳だからです。 そこには、同性愛と男女間の愛憎という複雑な三角関係が存在するのです。

   HaouBekki02.jpg

   公演チラシよりScan  東山紀之さん(上)、木村佳乃さん(左)、遠藤憲一さん(右)

 もう一つのドラマは、京劇が戦争と革命に翻弄されるありさまを描いている場面です。
侵略戦争により中国を支配した日本軍に屈服して、日本軍人の前で京劇を上演する屈辱。
敗戦により、国民党が勢力を盛り返すと、抗日戦争中に日本軍に媚を売ったとして、京劇は弾圧されます。
1949年の中国革命後は、旧支配体制の文化だとされ、取り分け『文化大革命』中には、「覇王別姫」に代表される『古い』京劇は攻撃に晒されるのです。

 そういう苦難の歴史を描くのですが、その弾圧する側の描き方は、日本軍にしても国民党軍にしても紅衛兵にしても、旗を振り回して叫びまくるというプロトタイプ的(紋切り型)の描き方で、常に自らの過去の演出を否定して斬新な演出を創造してきた蜷川幸雄の演出にしては相当疑問が残りました。

 全体としては、シェークスピア劇に見られる求心力に欠けるもののように思いました。

 また、この日が第一回目の公演だということで、俳優陣もまだ充分に役柄を消化できていないようにも思えました。

 当日券販売を待っている時、パンフレットか何か梱包したものを印刷所から台車に載せて大量に運び込んでいたことも印象に残りましたが、相当綱渡り的な準備状況だったようです。


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新宿コマ劇場、年内で閉館
演芸の殿堂・新宿コマ劇場が、入場客数減少で年内で閉館することになったと言う。

 入場客数の減少の一因として、美空ひばりさんら一流の方が他界したり、演芸の面白味が少なくなったということもあろうが、決定的な事は国民の収入がこのところ連続して減少している上に、生活必需品が軒並み値上がりしていることにあると思う。

 ミュージカルや演劇の公演に足を運ぶと、観客の8割以上は女性であり、中でも中年以上の女性が殆どである。
 この世代の女性たちが自由に使えるお金が漸減していることが、観劇に使う『お小遣い』が捻出できなくなっている主要な原因であると思う。

 地元の博多座でも、オープン後数年は満席のことが多かったが、最近では有名な演目でも空席が目立つようになっている。
 「レミゼ」や「放浪記」や「宝塚公演」でも日によっては空席があった。
以前には考えられなかったことである。
前売り直後に完売というのが通例であったからだ。
 
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新宿コマ劇場、年内で閉館 入場客数減少で
        共同通信  2008年5月28日(水)19:14

 東京・歌舞伎町の「新宿コマ劇場」を運営するコマ・スタジアムは28日、今年12月31日の公演を最後に劇場を閉館する、と発表した。入場客数の減少に歯止めがかからず、業績低迷が続いているため。新宿コマ劇場は56年にオープン。主に美空ひばりさんや北島三郎さんら演歌歌手の公演を上演し、最近では海外のミュージカルを招いたりしていた。今後は東宝の支援を受けながら、劇場跡地の再開発を進める。

新宿コマ劇場、年内で閉館(読売新聞) - goo ニュース

新宿コマ劇場、年内で閉館 入場客数減少で(共同通信) - goo ニュース

コマ・スタジアムが新宿コマ劇場を12月末で閉館、東宝と土地再開発(ロイター) - goo ニュース

池上季実子が極秘新宿コマ建て替えポロリ(日刊スポーツ) - goo ニュース


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オットーと呼ばれる日本人
 今日、2008年5月30日(金) 午後7時から、東京・初台の「新国立劇場・中ホール」で、新国立劇場主催公演【オットーと呼ばれる日本人】を観た。

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  画像は、新国立劇場ホームページ より

「ゾルゲ事件」をテーマとして『オットーと呼ばれる日本人』(尾崎秀美)の生き様を描いた作品である。
木下順二氏が1962年に著した戯曲であり、当時は劇団「民芸」が初演したものの再演である。

演出は鵜山 仁
主役のオットーには、吉田栄作。 

午後7:00開演、10:45終演と言う、長丁場。
一幕後と、二幕後に休憩があったが、15分と5分という短い休憩であったので、
実質3時間以上の超大作である。

テーマが重いだけに、また舞台転換はそれほど派手でもないので、数箇所でウトウトしてしまったが、ストーリーについて行けないほどではなかった。

これも、長くなりそうなので、演劇レビューは別の記事にします。

1階席の後方ではあったが、ほぼセンターのS席:19列・37番 ¥6,300 成
 
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【東京出張&観劇】 No.2
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オットーと呼ばれる日本人 (2)
 このドラマ、のっけからセリフは英語である。

 舞台は1930年代初頭の上海。

Otto001.jpg


 ジョンスンと呼ばれるドイツ人(リヒャルト・ゾルゲ)とオットーと呼ばれる日本人(尾崎秀実)、
そして宋夫人と呼ばれるアメリカ人(アグネス・スメドレー)、フリッツと呼ばれるドイツ人
4人の共通語は英語だったという想定である。

 この英語を翻訳して表現するのはスライド映写である。
字幕というか、昔の無声映画のト書きのような雰囲気である。

 「ゾルゲ事件」は、当時の政府によって国際的大スパイ事件として知られるようになったが、見方によっては「スパイ事件」というよりは、極東で日本とソ連の開戦を避けることが主要な使命であり、ファシズムの猛威を抑えることが目的であったと言うべきかも知れない。

 ドラマの佳境で、ゾルゲと尾崎が言い争う場面があるが、それは『祖国』からの距離感の違いによるものである。
 ゾルゲは、ヒットラーのファシズムが荒れ狂うドイツは既に祖国でも何でもないという考えであり、尾崎は、天皇専制が荒れ狂う日本が自らの祖国であり、この祖国を変革することに命を掛けている。

 一方では、ゾルゲも尾崎もコミンテルンの指令の元に動いていると言う点では共通している。
コミンテルンの連絡係としてアメリカ帰りの画家・宮城与徳が全国を写生旅行して情報収集。

Pnel01m.jpg

 
 これらの人々の十数年に亘る活動を跡付けたドラマである。

 ドラマの進行に連れて英語は少なくなってきて、日本人役は殆ど日本語で話すようになる。
しかし、英語で話しているという想定のものではあろう。

 
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四百年の朝鮮民族の 『怨』
2008年7月3日(木) 午後7時から
福岡の「ももちパレス」にて
青年劇場 の公演 【族譜】 を観る。
(すごい、この一般的用語ではない「族譜」が一発変換できた!)

photo119184.jpg

  梶山季之=原作 ジェームス三木=脚本・演出
  
   **********************
 舞台は昭和15年(1940年)前後の朝鮮半島で、当時は日本の植民地として朝鮮の人々に日本語教育と同時に『皇国民』教育も行われていた。
 そして、『創氏改名』という祖先から受け継いだ名前を捨てさせ、日本化した名前を名乗らせる政策が強要されていた時代背景である。

 主人公の朝鮮の親日派実業家・薛鎮永(ソルジニョン)に日本名を名乗るように説得に来た日本の下級官吏・谷六郎は、『族譜』についての民族の誇りを聴き取るうちに、“同情”を禁じえないようになるのだが・・・
(ところが、第一幕のこの肝心な『族譜』の開陳の場面で居眠ってしまい、“共感”することができなかった。 残念! 目覚めたのは、殆ど一幕も終わりかけている場面だった)

 第二幕では、薛鎮永(ソルジニョン)の娘・薛玉順が『族譜』に書かれている「文禄の役・慶長の役」について谷六郎に語る。
 すなわち、四百年の豊臣秀吉による朝鮮民族大虐殺に対する歴史の 『怨』 をとうとうと語るのである。
如何に日本軍(秀吉軍)が戦闘員ではない婦女子も含めて残虐行為を働いたかを語る。
朝鮮民族の日本人に対する恨みは、昭和の侵略からだけではないことを谷六郎に(また、彼を通じて観客に)知らしめるのである。

この劇の結末だけを見ると、「日朝人民の間に打ち込まれた楔は、とうてい抜けることはない」と暗澹たる気持ちになる。

暗く、重く、救いのない、また希望の無い終幕だった。

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